Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

ERMのコアは経済資本モデリングである!

とは言い切れないのが実務だと思うのですが,先日とある再保険会社のERMセミナーに参加しまして,その話の中心に経済資本モデリングがガッチリと置かれていたのが,とても興味深く思えました。

ERMというと「いろいろやらなきゃいけない,でも何からやっていいものやら」というのが現状だったり認識だったりすると思うのですが,その話では「とにかく定量化」というのが一気通貫した軸であったので。

「ERMカルチャーの醸成」といったトピックも出てきますが,あくまでセッションの後半に。そしてこれまた難しく捉えられがちな「リスクアペタイト」についても,経済資本モデリングの結果として得られた各種の指標がクリアすべき基準値,といった説明のしかたがなされており,なんとも分かりやすい。それでもって各種の意思決定がなされている,というのも,説明としては筋が通っていてとても明確に思えました。

そういえば,自社で開催したとあるセミナーでも「なぜ経済資本モデルをまわすのか? それは必要資本を計算したいからです」という発言があり,当然といえば当然なのだけれど,そうやってズバッと言われるとなぜか心にグサッとささったのでした。

やっぱり自分の中で「資本」に対する意識が薄いから,そう感じてしまうのでしょうか。