Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

坂野潤治『日本近代史』筑摩書房(ちくま新書)

朝鮮思想史三国志と読んだので,つぎは日本史の本を読んでみようと思い手にとったのですが,無知な僕には敷居が高うございました。(書店で立ち読みした時点で分かれよ,という話ですが。)

本書は,一八五七(安政四)年から一九三七(昭和一二)年までの八〇年間の歴史を,六つの段階に区分して通観しようとするものである。(「はじめに」,p.11)

というのはいいとしても,

明治維新という言葉で人々がまず想起するのは,一八六八年一月(慶応三年一二月)の「王政復古」と同年四月(明治元年三月)の「五箇条の御誓文」であろう。そこには欧米文明を吸収して「富国強兵」と「公議輿論」(合議制)をめざす,近代的中央集権国家の姿が鮮明にあらわれている。(p.16)

という,第1章の導入分からして,自分が求めているレベル感との違いが感じ取られました。

よく知られているように,斉彬の父斉興の側室お由羅の方が,自分が産んだ久光を藩主とするために斉彬の排斥につとめ,藩内保守派の調所広郷らがそれを支えた。(p,31)

うーん,その事実を知らないし,何より島津斉彬そのものに対する知識がほとんどない……。

ということで,この本はいったん本棚においておいて,もう少し教科書っぽいものを探してみます。