Dribs and Drabs

The author hereby agrees to cover each and every topic that caught his attention.

[本]小熊英二『日本社会のしくみ:雇用・教育・福祉の歴史社会学』講談社現代新書

小熊英二が現代的(と思えた)テーマに取り組んだのは意外に思えたけど,序章を読んだらやっぱりこれは小熊英二による小熊英二らしい本なんだなと思えた。あいかわらず「真面目」で「膨大」である。 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学 (講談社…

[本]鎌田浩毅『やりなおし高校地学』ちくま新書

高校生のとき地学をとろうとはちっとも思わなかったけど,これ読んでみたら面白いしタメになるしで,興味もないくせに受験情報に流されて化学をとって二次試験も受けたのはなんだったんだろうかと。やりなおし高校地学 (ちくま新書)作者:鎌田 浩毅出版社/メ…

[本]竹内薫 『「ファインマン物理学」を読む 普及版:量子力学と相対性理論を中心として』ブルーバックス

本棚に『ファインマン物理学5 量子力学』が眠っていて,これ幸いと思って買って読んでみたけど,やっぱりダメだった。「ファインマン物理学」を読む 普及版 量子力学と相対性理論を中心として (ブルーバックス)作者:竹内 薫発売日: 2019/10/17メディア: 新書…

[本]ジェームズ・R. チャイルズ『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか』草思社文庫

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか (草思社文庫)作者:ジェームズ・R. チャイルズ出版社/メーカー: 草思社発売日: 2017/08/02メディア: 文庫これ,タイトルも内容も惹かれるし,ちゃんと読めば面白いのかもしれないけど,こういう文体(洋物のノン…

[本]藤原正彦『遥かなるケンブリッジ:一数学者のイギリス』新潮文庫

遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)作者:正彦, 藤原発売日: 1994/06/29メディア: 文庫藤原正彦に関してはこれまで「その顔と髪で<品格>とか語るなよ」と思ってたし*1,そもそも数学者としての実績ってどうなのよと思ってたけど,このケン…

[本]山本浩貴『現代美術史:欧米、日本、トランスナショナル』中公新書

現代美術史-欧米、日本、トランスナショナル (中公新書)作者:山本 浩貴発売日: 2019/10/16メディア: 新書 国内外の現代美術の流れが非常によくまとめられているんだけど,よくまとめられているからこそ,いくつか不満が出てくる。不満のひとつは,ここのアー…

[本]池上英洋『イタリア:24の都市の物語』光文社新書

思ってたのと違うけど,これはこれでいい気がしてきた。というか,読むほどにだんだん惹きつけられていく…。イタリア 24の都市の物語 (光文社新書)作者:池上 英洋発売日: 2013/12/20メディア: Kindle版

[本]正高信男『0歳児がことばを獲得するとき:行動学からのアプローチ』中公新書

0歳児がことばを獲得するとき―行動学からのアプローチ (中公新書) 作者: 正高信男 出版社/メーカー: 中央公論社 発売日: 1993/06/01 メディア: 新書 クリック: 1回 この商品を含むブログ (11件) を見る 子供を育てる親として,もうすぐ新たに子供を向かい入…

[本]小倉貞男『物語ヴェトナムの歴史:一億人国家のダイナミズム』中公新書

以前読んだ小倉紀蔵『朝鮮思想全史』ちくま新書のあとがきに わたしの亡き父がかつてヴェトナムの歴史に関する新書を書いたとき,できあがった本があまりにも(非常識なほど)分厚いので,「新書でこんな分厚い本を書いてどうするんだ」とわたしは思い,その…

[本]井上真琴『図書館に訊け!』ちくま新書

図書館に訊け! (ちくま新書)作者: 井上真琴出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/08/06メディア: 新書購入: 4人 クリック: 295回この商品を含むブログ (83件) を見る大学図書館に勤務し,「図書館という存在は『人類の巨大なレファレンス・ブック』だ」と…

[本]細谷雄一『国際秩序:18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ』中公新書

国際秩序 - 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ (中公新書)作者:細谷 雄一発売日: 2012/11/22メディア: 新書細谷雄一らしい,参考文献が懇切に付与され,そして丁寧が議論がなされている本でありました。ただ,サブタイトルにある「18世紀ヨーロッパ」に関…

[本]佐々木健一『美学への招待』中公新書

漱石の『吾輩は猫である』の中での美学者・迷亭は,法螺話で人をかついでばかりの人物なのですが,それを読んで以来(つまりは14歳ぐらいのときから),「美学」というものがずっと気になっていました。で,読んでみたこの本。そういえば同じ著者の『タイト…

[本]津川友介『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』東洋経済新報社

世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事作者: 津川友介出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2018/04/13メディア: 単行本この商品を含むブログを見る何をもって「科学的」かと言ってると,著者によれば, 医学研究では,大きく分けて①ランダム化比…

[本]鈴木美勝 『日本の戦略外交』ちくま新書

日本の戦略外交 (ちくま新書 1236)作者:鈴木 美勝出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2017/02/06メディア: 新書高坂正堯『国際政治 - 恐怖と希望』中公新書のような「一般的」な本も面白いのであるが,あるいは福永文夫『日本占領史1945-1952 - 東京・ワシン…

[本]杉田浩一『「こつ」の科学:調理の疑問に答える』柴田書店

もともと『Cooking for Geeks』を買ったときに求めていた内容が,この本にコンパクトにまとめられていた,という感じですね。「こつ」の科学―調理の疑問に答える作者:杉田 浩一発売日: 2006/11/01メディア: 単行本「葉物はお湯から,根菜は水から(茹でる)…

[本]高坂正堯『国際政治:恐怖と希望』中公新書

ここ(最近の読書を通じて思ったこと|主に「反権力の権力化」ついて - Dribs and Drabs)で書いた『外交感覚』の高坂正堯が,国際政治に関する自らの考えを「改めて」「一般的に」考えてまとめたのが,この『国際政治』であります。国際政治 - 恐怖と希望 (…

[本]福永文夫『日本占領史1945-1952:東京・ワシントン・沖縄』中公新書

日本占領史1945-1952 - 東京・ワシントン・沖縄 (中公新書)作者:福永 文夫発売日: 2014/12/19メディア: 新書「あとがき」で著者はこう述べます。 本書では,二つのことを問いかけた。一つは,日本国憲法と日米安保という,染料が戦後日本に残した遺産を総括…

[本]細谷雄一『安保論争』ちくま新書

「安保論争」といって,「1960年代の」ではなく「2015年の」,である。「集団的自衛権」という言葉だけが独り歩きした感のある2015年の「安全保障関連法」に関して肯定的な評価をする著者が,その必要性について,歴史的・現代的な背景を踏まえながら,丁寧…

[本]日本再建イニシアチブ『民主党政権失敗の検証:日本政治は何を活かすか』中公新書

『現代日本の地政学』に続いて,日本再建イニシアチブの書いたものを読んでみました。民主党政権 失敗の検証 - 日本政治は何を活かすか (中公新書)作者:日本再建イニシアティブ発売日: 2013/09/21メディア: 新書この本が出版されたのが2013年9月。そこから民…

[本]保井俊之『保険金不払い問題と日本の保険行政:指向転換はなぜ起こったのか』日本評論社

保険金不払い問題と日本の保険行政: 指向転換はなぜ起こったのか作者:保井俊之発売日: 2011/08/10メディア: 単行本件の保険金不払い問題に対する包括的な分析ではあるが,ジャーナリスティックというよりアカデミックなアプローチであり,そもそも論あるいは…

[本]日本再建イニシアティブ『現代日本の地政学:13のリスクと地経学の時代』中公新書

独立系シンクタンク「日本再建イニシアティブ」による著書で,中公新書からは『民主党政権 失敗の検証 - 日本政治は何を活かすか』に次ぐもの。地政学に対する自分の興味が強まっている中で(地政学について知りたい - Dribs and Drabs),「現代の」「日本…

[本]藤田博司『「集合と位相」をなぜ学ぶのか:数学の基礎として根づくまでの歴史』技術評論社

[asin:4774196126:detail]確かにこれはユニークな本であって,著者が言うように 本書はこの「集合と位相」という科目の,教科書ではありません だし, 「集合と位相」で講じられる内容を理解する手がかりを提供するために,本来なら授業に盛り込まれるべき「…

[本]トム・ヴァンダービルト『となりの車線はなぜスイスイ進むのか?:交通の科学』早川書房

期待していたような「交通の科学」の本ではなかった(エンジニアリングというよりは心理学的寄りだった)し,洋物の本でたまにある,「なんか構成がよく分からなくて話題が散発的に続いている」感じの本であった。となりの車線はなぜスイスイ進むのか?――交通…

[本]高階秀爾『近代絵画史』中公新書

「もっと深く絵画を理解したい」という気持ちはずっと抱いていました。この本を読もうと思ったのは,それがきっかけです。カラー版 - 近代絵画史(上) 増補版 - ロマン主義、印象派、ゴッホ (中公新書)作者: 高階秀爾出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 20…

[本]坂野潤治『日本近代史』ちくま新書

朝鮮思想史,三国志と読んだので,つぎは日本史の本を読んでみようと思い手にとったのですが,無知な僕には敷居が高うございました。(書店で立ち読みした時点で分かれよ,という話ですが。)日本近代史 (ちくま新書)作者: 坂野潤治出版社/メーカー: 筑摩書…

[本]清水真人『財務省と政治:「最強官庁」の虚像と実像』中公新書

財務省の文書改竄事件で盛り上がる今,読むべき本はこれでしょうと思って手に取りました。そういう意味で期待していた内容とは違っていたのですが,まぁそうじゃなくても面白かった。そのタイトル通り,財務省(あるいは旧大蔵省)が政治のプロセスにいかに…

[本]横山光輝『三国志』潮漫画文庫

これまた本当に今さらなんですが,横山光輝の『三国志』を読みました。三国志 (1) 桃園の誓い (希望コミックス (16))作者: 横山光輝出版社/メーカー: 潮出版社発売日: 1974/04/01メディア: コミック クリック: 5回この商品を含むブログ (21件) を見るAmazon…

[本]久保拓弥『データ解析のための統計モデリング入門:一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC』 岩波書店

喫緊の必要性があるわけでもないんですけどね。この方に影響されて(データサイエンティストもしくは機械学習エンジニアを目指すならお薦めの初級者向け6冊&中級者向け15冊(2017年春版) - 渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ),いわゆる「み…

[本]菅原潤『京都学派』講談社現代新書

曲がりなりにも京都の大学に通い,そして1ページでもあっても西田幾多郎の『善の研究』を読んだ身としては,本書を読まずにはいられませんでした。「京都学派」なる言葉はうっすらと聞いた記憶がありながらも,そこに属する人たちが第二次世界大戦後に「好戦…

[本]小倉紀蔵『朝鮮思想全史』ちくま新書

その厚さに,本屋で見かけたときに怯んだのは事実なんですが,「面白そう」という気持ちが勝って読んでみました。いろいろと不可解なことがあり起こっている「彼ら」のものの考え方や思考様式を理解したい,というのがモチベーションでした。朝鮮思想全史 (…