Dribs and Drabs

書評じゃなくて,ただのメモ

清原達郎『わが投資術:市場は誰に微笑むか』講談社 338.183

はじめに

ロングで大きな勝負をする覚悟はあっても、よりリスクの大きいショートで貪欲に儲けていく情熱を私はもう失っていました。今となっては私が顧客のためにできることは「引退」しかありません。

情熱とエネルギーを失ってしまった私が、なぜ、わざわざ本を書こうという気持ちになったのか。それは私に後継者がいないからです。私が蓄積してきたヘッジファンド運用のノウハウは後継者には継承されません。/ それなら全部世の中に「ぶちまけてしまえ」という気持ちになりました。「自分もヘッジファンドの運用を目指そう」、あるいはそこまでいかなくても「個人投資家として本格的に日本株に取り組もう」という方の参考になればと思って。

第1章 市場はあなたを見捨てない

現実的には「大勢と同じ考えやポジションを持っていると間違ったときに大損しやすく、少数派の考えやポジションであれば間違っても損失が少ない」ということなのでしょう。平たく言えば、「自分の考えはみんなと同じ」なら投資のアイデアにはなりません。「自分の考えはみんなと違う」時に投資のアイデアになるのです。

それでは自分の意見がその他大勢の見方とどう違っているか、どうやったらわかるのでしょうか?/ これは言い換えれば「株価には何が織り込まれているか?」という問いと同じです。

「投資のアイデアを探す」ということは「株価に織り込まれていないアイデアを探す」ということです。

株式投資を考える際、この「バイアス」はとても大事です。/ 大多数の投資家の判断に強いバイアスがかかっていれば投資のチャンスです。後で詳しく申し上げますが、倒産したJALの再上場の際、旧JAL株や債券で大損した機関投資家はJALを息み嫌ってピカピカのバランスシートになって再上場したJALを正しく評価しようとしませんでした。

投資判断に必要な情報はどうやって集めたらいいのでしょうか?私の例で説明しますが、私はプロのヘッジファンドマネージャーだったので、多少は情報収集に費用がかかっても大丈夫でした。後でも説明しますが、個人投資家の方で「200万円を新NISAで株式投資。うち100万円はTOPIXのETF、残り100万円で複数の日本の割安小型株投資」程度の投資を考えている場合は、情報収集にお金をかけるべきではないと思います。/ 私も情報収集にはできるだけお金をかけないようにしてきました。ブルームバーグや日経の子会社がやっているクイック情報端末などの高価な情報源は数年前に全部解約しました。結果として、パフォーマンスにはまったく悪影響はなかったと思います。

まず積極的に見るニュース番組はCNBCです。日本は閉じた国ではありません。貿易も多く、世界経済の影響を大きく受けます。金融市場も開かれており、日本の株式市場は外国人投資家の動向に敏感です。「金融のプロ」を標榜するなら英語の情報源にはアクセスしないと。日本語の情報源だけに頼って世界を語るのは金融のプロらしくないと思います。

「日経ビジネス」は会社寄りのほとんどPのような「よいしょ特集」が満載で、企業に批判的な記事はあまり載りません。しかし、だからこそ特集で取り上げられた会社については相当深いところまで入り込んだ秀逸な内容となっています。/ 「週刊ダイヤモンド」には、足で取材した「あっぱれ!」という素晴らしい特集が多いですね。会社寄りのよいしょ記事など載りません。ジャーナリズムの気骨が感じられる雑誌です。

また企業・経済についての暴露系情報誌として私がとても重宝しているのが「FACTA」と「選択」です。どちらも企業に忖度のないリアルな情報が満載ですが私にとっては貴重な情報源であると同時に最大級の「娯楽」です。私は引退したので新聞・雑誌はこれから解約していとうと思っていますが「四季報オンライン」と「FACTA」だけは死ぬまで解約しないでしょう。

大型株に投資したり空売ったりするためにはマスメディアやアナリストのコメントをフォローする必要があります。そうでないと何が相場に織り込まれているのか (コンセンサスが)わかりませんから。もちろんアナリストの意見を聞いたりメディアをフォローしたりするだけで運用成績が上がるとは限りません。前にも書いた通り大型株は難しいんです。でもコンセンサスを知ろうと努力もしないようでは土俵にも立てません。

私の結論を簡単に言えば、「投資家はマクロで勝つのは非常に困難だが、ミクロでは勝てるチャンスが多い」ということです。

私が証券会社に雇われて「日経225の先物を売り買いして稼げ」と言われたとしましょうか。1ヵ月以内にクビになると思います。為替のディーラーとして雇われてもすぐクビになるでしょう。明日の相場がどうなるかなんて私にはまったくわかりません。

私は、小型株にしても大型株にしても、割安でなければ買わないため割高な株のリサーチはほとんどしません。割高な大型株の場合は、さらに割高になって、空売りのアイデアになったときだけ集中的にリサーチすることはありますが、割高な小型株は完全に無視します。それは、小型株は株券の調達が難しく、空売りが物理的にとても困難なので空売りのアイデアにもならないからです。

第2章 ヘッジファンドへの長い道のり

  1. 今の会社、今の仕事がなんとなく嫌でも、自分が何をやりたいか具体的にわからない状況で会社を安易に辞めるべきではない。/
  2. ある程度やりたいととが決まったら、今の会社で給料をもらいながら自分の目指す仕事に必要なスキルが磨けるかどうかを判断する。目指す仕事に役立つことだけを今の会社でやる。/
  3. やりたいととが決まっても、それを達成する方法は複数あるかもしれない。人生の目的が「一生野球をやりたい」だとしても、プロ野球選手を目指すのが最善な方法とは限らない。/ やりたいことは今の会社にいてもある程度はできるかもしれない。「ただ好きだからやりたい」のなら趣味や副業でもいいかも。/
  4. 時代の流れを読む。自分のやりたいことが時代の流れに合っているか考える。そのうえで成功する確率を考える。誰しも自分の人生がかかっているので失敗はしたくないはず。/
  5. 自分の実力を正しく判断する。いくら時代の流れに乗ったビジネスでも競合する会社や人に勝てなければ成功はできない。自分の独自色を出したビジネスができるかどうか考える。/
  6. 出会いを大切にする。自分に実力があって人としての信頼があれば、良い話は向とうからやってくる。ととぞと思った時には思いっきり自分をアピールする。

野村證券の営業マンが、儲かる株を見つけて顧客に買ってもらったら2年で3倍になった。この営業マンは優秀なのでしょうか?/ 答えは真逆です(これは決して今の野村證券の話ではありません。40年前の野蛮だった時代の話です。数々の不祥事を経て、現在の野村證券はコンプライアンス重視の立派な優良企業に生まれ変わっています)。

私は「客に損をさせたことを自慢する」ことに強烈な違和感を覚えました。野村證券の営業マンたちも最初は違和感を覚えたのだろうと思います。でも、研修や先輩の教育やらで、それが当たり前になっていったのでしょう(私が新入社員だった時の研修部長は、法令違反を犯して表に出て営業ができなくなった「切れ者」でしたし、その下の課長も顧客とトラブルになって裁判沙汰になったモーレツ社員でした。今では考えられませんが)。

あれから40年たちましたが、私はまだ北尾氏の部下でいるような気持ちになることがあります。出来の悪かった私を我慢して使っていただいたのですから。いつかはお役に立ちたいと思いながら生きてきましたが、もうこんな年寄りになり、咽頭がんの手術で声も出ない情けない姿になりました。北尾氏は私の心の中では「永遠の上司」です。

バブルのピークでは、裁定取引ではなく、ただ単に割高な日本株を空売ろうというヘッジファンドも現れていました。でも、時それは少数派で、イメージで言うと日本株の借株需要としては裁定取引の需要20に対し、割高株ショートの需要は1程度だったと思います。

私が野村NYを去ってからTiger Managementの運用資産(AUM)は急拡大しました。私がNYにいた頃は3億ドルほどだったのですが、パフォーマンスが良かったので瞬く間に10倍の30億ドルとかになりました。/ しかし、急に運用資産が膨張すると慣れない戦略に手を出すととになります。ジュリアン・ロバートソン氏は個別株のロング・ショートが得意だったはずなのに、ついにロシアの国債を大量に買いました。結果はデフォルト。なんでも英国のサッチャー元首相から「ロシアはデフォルトしない」と直接聞いたから買ったそうなのですが。/ これも大事な教訓です。権威のあるすごい人から聞いた話はかえって危ない。ありがたがって借じ込みやすくなりますから。それと大事なのは情報源の継続性です。変化がないかいつでも確認が取れる情報源でないと。サッチャー元首相が情報源では、しょせん無理筋の投資アイデアだったのではないでしょうか。

1990年代に入るとGSなどの投資銀行によって1980年代に活躍した裁定取引のヘッジファンドはほぼ一掃されました。典型的なフォワードインテグレーションです(サプライヤーが客のビジネスを侵食する)。もし私がそういったヘッジファンドに転職していたら、あっという間に職を失っていたでしょう。先ほど転職の話を書きましたが、まさに「時代の流れを読まないといけない」ってことですね。

ここで、「そもそもヘッジファンドって何なの?」という当然の疑問に答えておきましょう。これは私の定義です。/ 1. ロングだけでなくショートもできる(単に株を買って保有するだけでなく、空売りもできる)。/ 2. 成功報酬が大きい。典型的には1・20 ストラクチャー(ワン・トウェンティーストラクチャー)と呼ばれ、運用フィーが運用資産(AUM)の1%、成功報酬が儲かった分の20%。本書の冒頭で説明した通り、普通はハードルレートとハイウオーターマークがある。/ 3. 運用責任者(CIO)の金融資産の相当部分がファンドにつぎ込まれている。

私はリスクのない世界は「死んだ世界」だと思っています。人間は生きている限りリスクから逃れられません。リスクを完全になくそうと思うなら死ぬしかありません。リスクのないヘッジフアンドなど存在しないし、リスクが小さいことを売り物にしているファンドがあったならかえって怪しいと思ったほうがいいでしよう(後ほどAIJ投資顧問詐欺事件のところでも言及します)。

当時、私は生まれ故郷の島根県松江に帰省しました。すると自動販売機で「仮面サイダー」という飲料が大流行していました。それで東京に帰ってきて野村證券の営業マンに電話でその話をしました。/ 「じゃあ野村證券にある自販機で今一番売れているのは何か知ってる?」/ 「何ですか?」/ 「イン・サイダー」/ そう言ったら「全然面白くないわ!」と言われて電話をガチャンと切られてしまいました。まだ社内が増資インサイダー事件でピリピリしていた時でしたからね。

第3章 「割安小型成長株」の破壊力

理由は、小型株の多くは基本割安に放置されていて、その中で成長株を見つけて投資できれば爆発的な破壊力になるからです。我々のファンドのパフォーマンスはこの爆発的破壊力によってもたらされました。

今、日本は極端な低金利です。企業は借金を増やして自己資本を少なくすることで一株当たり利益を押し上げることができます。だから、PERを使って企業価値を査定する際には財務構造をそろえないといけません。

ネットキャッシュ比率が1というのは「会社がただで買えるほど割安」ということです。数字が大きいほど割安ということになります。/ ネットキャッシュ比率が1なら、お金を借りて時価でその会社の株を全部買うと、借りたお金は会社にある現金や換金可能な流動資産を売って返済できます。つまり、ただで会社が買えるのです。

とこまでは「割安株」の定義の話をしてきましたが、ここからが本題です。我々が「小型株」投資に傾注してきた理由は以下の通りです。/ 1. 割安株が多い/ 2 独自のリサーチがしやすい/ 3. 機関投資家が持っていない/ 4. アナリストがカバーしていない

しかし、低PER、低PBRで評価されている正当な理由は、他にもまだ可能性としていくつかあります。/ 1. 大企業の下請け的な仕事をしていて「価格決定力」がない/ 2. 参入障壁が低い/ 3. 優秀な人材がいない/ 4. オーナー経営者の息子(次期社長)がバカである/ 5. 世の中の関心が薄いため経営者が不祥事を起しやすい/ 6. TOB しにくい株主構成になっているので経営者が堕落しやすい/ 7. 粉飾決算があった時にダメージが大きい/ 8. 海外に進出するだけのリソースがない/ 9. 株を相続する時のために(相続税を安くするために)、できるだけ株価は安いほうがいいとオーナー社長が思っている/ 10. オーナー社長が引退する時に莫大な退職慰労金が支払われることがある/ あくまでも可能性の話ですが、とうしたリスクが小型株にはあるのです。

では、長期的な成長性を見抜くにはどうしたらいいでしょうか?いくつかのポイントを示します。/ 1. 経営者がその企業を成長させる強い意志を持っているか(必要条件)/ 2. 社長と目標を共有する優秀な部下がいるか/ 3. 同じ業界内の競合に押しつぶされないか/ 4. その会社のコアコンピテンス(強味)は成長とともにさらに強くなっていくか/ 5. 成長によって将来のマーケットを先食いし、潜在的マーケットを縮小させていないか/ 6. 経営者の言動が一致しているかどうか/ この中で圧倒的に大事なのが1.です。これだけはホームページや社長の発言などで絶対確認すべきです。

ある時我々は小川社長の訪問を受けました。帰り際にエレベーターの前で私の部下が余計なことを言います。「実は私もジムで鍛えてるんです」と。「お前と社長じゃあ筋肉の量が全然違うだろ。失礼じゃないか」と思いましたが、やっぱり社長も「カチン!」ときたみたいで「おい!胸貸せ!」その直後、「ドスン」です。なんと社長が私の部下にラリアットをぶちかましてました。こんな愉快な社長はどこ探してもいないと思いますよ。皆さんも小川社長に会ったときは言葉に気を付けてくださいね。「牛丼って飽きませんか?」とか言うと確実に一発食らうことになると思います。

基本、「負のフィードバック」が働く業界や会社に持続的な成長はありません。だらだらと現状維持が続く可能性が高くなるのです。つまり株価が上がるにせよ、下がるにせよ、トレンドとして大きく株価が動くためには「正のフィードバック作用」が必要なのです。

私は日本株の大型株に投資するならTOPIXのETFが便利だと思っています。大型株は自分でリサーチしても得るものは少ないですからねえ。ETFに任せるのが合理的です。200万円日本株に投資するなら100万円はTOPIXのETF、残り100万円で次のように小型株投資をされたらどうでしょう。/ (1)小型株の中でPBRとPERで見て割安な株の中から20銘柄ぐらい選んで画面に登録して株価の動きをモニターする。/ (2)いろいろな追加情報を得ながら一番いけそうな銘柄から1銘柄10万円程度ずつ買っていく。または、相場全体が急落してその20銘柄すべて大きく下げたら、大きく下がった10銘柄を一気に10万円ずつ買う。株価が1000円の株なら100株、500円の株なら200株とかで10銘柄で合計100万円という具合に(ただし割安小型株が相場全体の下げと一緒に下げるとは限らず、TOPIXが5%下がった時に5%以上下がる割安小型株はほとんどないでしょう)。

人間を3種類に分けてみましょう。/ 1. 自分の犯した間違いから学ぶ人/ 2. 他人の間違いを他人事だと思わず自分事として学ぶ人/ 3. 自分の間違いから学ばない人/ ギャンブル依存症の人とかは3なのでしょうねえ。2.の人は理想的なのですがほとんどいません。私を含めてほとんどの人は、自分で失敗しないとわからないものなのです。

第4章 地獄の沙汰は持株次第:25年間の軌跡

私は「たまにショートするヘッジファンド」こそが、現時点では日本株のヘッジファンドの理想の姿だと思っています。ただし、相場のレベルや企業のファンダメンタル、株式市場を取り巻くフレームワークが大きく変わってくれば理想の姿もそれに応じて変わっていくのでしょう。

K 1ファンドは6億円からスタートしました。K 1ファンドでは、一銘柄でNAVの25%を超えてはいけない(短期的に超えるのはかまわないのですが)というファンドの規約があります。ニトリは株価750円ぐらいだったので20万株で1.5億円、ちょうど25%になります。得然にしてはちょっと出来過ぎですよねえ。不思議な縁です。

似鳥社長の言葉で印象に残っているのがこの言葉です。/ 「これだ、っていう優秀なやつ見つけたら、どこまでも追いかけて絶対にうちで働いてもらう。それが社長の仕事だ」/ 私はこの会社は伸び続けると確信しました。でも、似鳥社長は投資家に会うのが大嫌い。決算説明会も開いたことがない有様です。なぜ嫌いかと言えば、「業績が伸びてから株価がついてくればいいわけで期待とかで株価が上がってほしくない。期待で先に株価が上がると株価にあおられている感じになって気分が悪い」のだそうです。

かねてから私は、「マイナンバーカードを導入したのに、なぜ金融機関の口座を紐づける『名寄せ』をしないんだろう?」と疑問に思っていました。日本の国税は絶大な力を持っています。名寄せができていれば、私の財産なんかワンクリックで2秒もあれば丸裸にされるのです。国税の仕事はすごく効率的になりますよ。簡単にできることなのにそれをやっていないというのは、つまり国税をしのぐほどの権力が圧力をかけているということなのではないでしょうか。

第5章 REIT:落ちてくるナイフを 2度つかむ

この章のタイトルで「落ちてくるナイフを 2度つかむ」とありますがこれは「落ちてくるナイフはつかむな」という株式投資の格言をもじった文章です。この格言の意味は「暴落している株を買うな。株価が底を打ったことを確認してから買え」ということなのですが、世の中そんなにうまくいくわけがありません。この格言は間違っています。底値付近で買おうと思ったら落ちてくるナイフをつかまなきゃ。

第6章 実践のハイライト:ロング

第7章 実践のハイライト:ショート・ぺアートレード

ユニクロの後は、ショートは全戦全勝です。ポイントはショート銘柄の「割高さ」だけではなく、出来高急増で表される「過熱感」とショートポジションの買い戻しによる「株価ピークの形成」です。出来高は銘柄によって異なりますが、東証一部で出来高が一番とか二番になるとすごくうれしいですねえ。空売りの機会到来って感じです。

第8章 やってはいけない投資

私は、とのESG投資はまったくナンセンスだと思っています。ガバナンスのGについてはもちろん意味があると思いますが、そもそも環境のEやソーシャルのSの問題に投資顧問会社が口をはさむべきなのでしょうか? 特にEについては複雑すぎてとてもポートフォリオマネージャーに結論が出せる問題だとは思えないのですが。/ パフォーマンスの悪いアクティブ運用のマネージャーがクビにならないためにESG投資にしがみついているように私には見えます。彼らには複雑な環境問題を理解するほどの頭はありません。

2021年に洋上風力発電の入札で三菱商事グループが強烈な安値を出して受注を総なめしました。これは「内閣総理大臣賞」ものだと思いますよ。電力料金が跳ね上がらずに済むわけですから。

「少子化対策」って何のためにやっているのですかねえ。CO2の削減が人類にとって危機的に重要な課題なのなら人口は減ったほうがいいのでは。それともCO2の問題は少子化と同程度のレベルの問題だったのですか?

投資のプロだと自任する私でさえ未公開株詐欺に引っ掛かりかけたことが何回かあります。未公開株詐欺は日常的にある詐欺です。他人事だと思わないでください。特に株式投資で成功された個人投資家は気を付けるべきです。その成功が世間にばれるとほぼ確実に詐欺師は近寄ってきます(一番危ないのは「倉頼できる友達」が紹介する案件です)。

エリートコースから外れ、それらの死に体企業のCFOになって悪事を働く証券会社のOBは後を絶ちません。気を付けましょう。

第9章 こらからの日本株市場

いつ、どれくらいの暴落になるのかはわかりませんが、10年単位で見れば、何かとんでもないことが起きる可能性は覚悟しておかなければならないと思います。/ 1. 核戦争/ 2. 東海・関東大震災/ 3. COVID-19以上のパンデミックが起きる/ 4. 地球温暖化の加速、あるいは急速な寒冷化/ この4つの破滅的なリスクは皆さんが考えているより確率が大きいのかもしれませんよ。さすがに私も「戦略核」は使われないと言じたいですが、「戦術核兵器」が使われる可能性は人々が覚悟しているよりかなり高いと感じています。

物の値段をオークションで決める時、いろいろな決め方があります。例えばEnglish Auctionでは一つの商品の値段が競り上がります。またDutch Auctionでは売る量を決めて最後の一個が売れる値段で全部の値段を決めます。「消費者余剰」は基本のDutch Auctionで発生します。

ここからは私のボヤキですが、海外でビジネスをやっていかなければいけないのに、日本人はここまで英語が下手でどうするの? 私の感覚だと英語がちゃんとできるかどうかで年収は10倍ぐらい違います。えーーーって思われるでしょうねえ。こんなこと言うと。もちろんサラリーマンの場合は給料の差は2倍にもならないでしょう。でも、ものにできるチャンスの差がとても大きいのですよ。人生の選択肢の広がりが全然違ってくるってことです。私の場合だと、英語ができなければヘッジファンドとの出会いはなかったわけだから、プランBで個人投資家として株をやってせいぜい数億円の儲けです。もし、ソフトバンクの孫正義氏が英語できなかったらあそこまで成功されたのですかねえ?芸能人だって海外の市場を相手にできれば収入は数倍になるでしょう。

内需は基本縮小が続き経営統合で寡占度を上げていかないと利益は保てないし、外需を開拓しようとすれば海外拠点の備のために規模が必要です。私は上場企業の数は20年後には今の半分程度でいいのではないかと思っています。

エピローグ 引退

解説 伊藤博敏(ジャーナリスト)

https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I033336107

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