Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

日本文学 Japanese literature

保坂和志『考える練習』大和書房

考える練習作者:保坂 和志大和書房Amazon 『ニヒリズムとテクノロジー』を読んで,「大人になったら誰しも自分の好きな哲学者をひとりぐらい持っているもんだと思っていたけどそうじゃないってことに気づいた」みたいなことを保坂さんが言ってたのを思い出し…

福田和也『作家の値うち』飛鳥新社

何かの拍子で思い出して,改めて買って眺めてみたけど,今見ても面白いな。 作家の値うち作者:福田 和也飛鳥新社Amazon 作者の切迫感や使命感みたいなものが端的な文章にまとめられていて,なんとも痛快。小説に点数をつけるというアイデア,当時は(そして…

西原理恵子『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』KADOKAWA

どんな層がターゲットなんだ,この本。日本も広いな。 女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと作者:西原 理恵子KADOKAWAAmazon NDC10版による分類だと「159.6」。哲学 > 倫理学・道徳 > 人生訓・教訓 > 女性,ってことになるらしい。哲学の守備範囲…

城山三郎『官僚たちの夏』新潮社(新潮文庫)

面白いから一気に読めた。んだけど,なんだろうこの何とも言えない読後感は。 官僚たちの夏 (新潮文庫)作者:三郎, 城山新潮社Amazon バリバリ働けるのっていいですね/そんなに身を粉にして働いて何になるんですかね 当時の官僚の仕事ってやりがいがありそう…

「また御勉強?」|夏目漱石『明暗』より

「また御勉強?」 細君は時々立ち上がる夫に向かってこう云った.彼女がこういう時には,いつでもその語調のうちに或物足らなさがあるように津田の耳に響いた.ある時の彼は進んでそれに媚びようとした.ある時の彼はかえって反感的にそれから逃れたくなった…