2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧
アルゴリズムイントロダクション 第3版 総合版:世界標準MIT教科書作者:Thomas H. Cormen,Clifford Stein,Ronald L. Rivest,Charles E. Leiserson近代科学社Amazon 石田保輝『アルゴリズム図鑑』*1 よりは歯ごたえのあるものが読みたいなと思ったけれど,こ…
石頭コンピューター作者:安野 光雅日本評論社Amazon 子供向けの本。ではあるが,二進化十進数については初めて知ったし,引き算を補数の足し算で行なうというのも初めて知った。第1章のハードウェアの話は面白かったけど,第2章ソフトウェアとそれ以降は期待…
(無料電話サポート付)できるExcelマクロ&VBA Office 365/2019/2016/2013/2010対応 作業の効率化&時短に役立つ本 (できるシリーズ)作者:小舘由典,できるシリーズ編集部インプレスAmazon これほんと懇切丁寧に書かれていて,「これで分からなかったらもう他に…
Excel関数逆引き辞典パーフェクト 第3版作者:きたみ あきこ翔泳社Amazon これを本当に「逆引き辞典」として使う人がいるのかは分からないが,暇なときにパラパラと眺めるのは楽しい。というか,パラパラとでもいいので全体を眺めておかないと,いざというと…
マーラー (作曲家・人と作品シリーズ)作者:村井 翔音楽之友社Amazon たしかにこのシリーズが「実力は執筆陣による渾身の書き下ろし」と謳うように,著者の熱意が伝わる伝記である。 「著者紹介」では「専門はフロイト,羅漢精神分析学と20世紀オーストリア文…
鷲の紋章学―カール大帝からヒトラーまで作者:アラン ブーロー平凡社Amazon この種の文献がとかく動物のさまざまな象徴的・寓意的意味を列挙するのにとどまるのに対し,本書は,中世初期から現代までの歴史のなかで鷲の形象がどのような政治的機能を帯び,い…
ヨーロッパの紋章―紋章学入門 (シリーズ紋章の世界)作者:森 護河出書房新社Amazon 著者最初の著書であり,本邦最初の本格的西洋紋章学入門書。カバレッジの広さ,記述の深さ,著者の意気込みにおいて,本書を越えるものはないのではないか。惜しむらくは,本…
「誤差」「大間違い」「ウソ」を見分ける統計学作者:デイヴィッド・サルツブルグ共立出版Amazon もしかした本書内には統計に関して本質的で有益なものが含まれているのかもしれないけれど,自分のような不真面目な読者――斜め読みをするだけの――はそれを見い…
西洋の紋章とデザイン作者:森 護ダヴィッド社Amazon これぞまさに自分が求めていた本だ。 「基礎編」では紋章の起原をといたあと,その単語(構成要素)と文法(組み合わせ方)を述べる。「応用編」では,紋章を使用・作成したい日本人に向けて,所有権や著…
新時代の野球データ論 フライボール革命のメカニズム作者:Baseball Geeks編集部カンゼンAmazon 想定していたことだが,野球がここまで進化していた――データ分析の観点から――ことがよく分かった。 これまでの野球データ分析は,統計的な手法を用いて選手の能…
紋章学辞典作者:森 護大修館書店Amazon 図版が豊富だった「事典」*1 とは対照的に,こちらは本物の「辞典」。なので通読するものではないが,冒頭の「紋章概論」はとても分かりやすく,初学者の一読に値する。 紋章の組み合わせ(marshalling)やディファレ…
サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~ (小学館文庫)作者:鈴木智彦小学館Amazon Twitterで目にしていた本,ようやく読んだ。胸焼けがしそうなほど濃密な本書だが,「好き放題にアワビが密漁され,密漁団にとっては濡れ手にアワビの状…
世界でいちばん美しい皿の図鑑作者:シャックス・リーグラー原書房Amazon これは本当に危険な本。冒頭にあるように「この本はディッシュ・マニアを育成する恐れあり」。訳者あとがきにあるように「この本は専門知識をひけらかすことなく,解説は最小限にとど…
【図説】紋章学事典作者:スティーヴン・スレイター創元社Amazon 訳者あとがきでこう述べられている: 欧米の書店には紋章(学)のコーナーがあることは常識であるし,日本でも紋章関係の書物が多数上梓されてきた。/本書はそれらの中でも網羅性の点では群を…
ゴンクール兄弟とその時代作者:斎藤一郎水声社Amazon この本は,エドモン・ド・ゴンクールのいう「人を陶然とさせるパリの生活特有のあの熱気」,その風俗,文人,画家たちの野心に満ちた生活,成熟するブルジョア層の活動,娼婦の皆さんの生態,貴婦人を始…
起業の天才!: 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男作者:大西 康之東洋経済新報社Amazon 著者の見立てとしては,リクルートを創業した江副浩正は,GoogleやAmazon(AWS)に匹敵する構想を遥か前に構想していたほど先見の明があったものの,お目付け役と…
強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く (幻冬舎新書)作者:大栗博司幻冬舎Amazon 『重力とは何か』はいまいちピンとこなかったけど,こっちは面白く読めた。自分にとって知らない話が多いからかもしれない。 ヒッグス粒子の意義を理解するには…
重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)作者:大栗 博司幻冬舎Amazon 大栗さんらしい記述――丁寧で,人柄の良さが伝わってくる――に好感が持てるんだけど,ザビーネ・ホッセンフェルダー『数学に魅せられて、科学を見失う:…
LGBTの不都合な真実 活動家の言葉を100%妄信するマスコミ報道は公共的か作者:松浦大悟秀和システムAmazon 書影内の帯にある「左翼運動の変形としてのLGBT運動では社会変革はできません」というのが本書で著者が伝えたいことの本質で,必要なのは〈対話〉〈議…
書くことについて (小学館文庫)作者:スティーヴン キング小学館Amazon 内容を要約すれば,「(いい小説を書きたければ)いっぱい読んで,いっぱい書け。正直に書け。簡素に書け。ドアを閉めて書いて,そしてドアを開けて書け」ということになる。 面白いエピ…
テクスト探究の軌跡―ヘンリー・ジェイムズ、レイモンド・カーヴァー、村上作者:山根明敏大阪教育図書Amazon 図書館の新刊コーナーでたまたま目にしたので読んでみた。序文にある以下の文が気になったからだ: 何故今精読なのか。筆者は過去数十年間にわたる…
リヴァイアサン (新潮文庫)作者:ポール オースター新潮社Amazon 事実と虚構を混ぜ合わせることを/許可してくれたソフィ・カルに感謝する。/――作者 冒頭にの献辞のひとつにこんなものがあるように,「事実と虚構」の混濁はこの小説の大きな特徴であり,それ…
偶然の音楽 (新潮文庫)作者:ポール オースター新潮社Amazon 久しぶりにオースターの小説を読んだ。こないだ友人との会話でポーカーの話になり,それで思い出したのだ。 出だしが最高で,すでに破滅の予感に満ちている: まる一年のあいだ,彼はひたすら車を…
論文作法─調査・研究・執筆の技術と手順─ (教養諸学シリーズ)作者:ウンベルト エーコ而立書房Amazon 非常にユニークな――ウンベルト・エコならではという意味で――「論文の書き方」の指南書である。 ユニークなのは3点あって,ひとつはストーリーのように読め…
「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール (ブルーバックス)作者:藤沢 晃治講談社Amazon 同じ著者による『「分かりやすい表現」の技術』の方が「不特定多数の人に正しく意図を伝える表現の技術」だったとすれば,この『「分かりやすい…
「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール (ブルーバックス)作者:藤沢 晃治講談社Amazon 道路標識や案内,看板,広告などで,分かりにくい実例を挙げて改善例を提案している。分かりにくい例を「違反」と称しているのはどうかと思うが…
理科系の作文技術(リフロー版) (中公新書)作者:木下是雄中央公論新社Amazon 橋爪大三郎『正しい本の読み方』の中で紹介されていたやつ *1。著者はロゲルギストの中の人のひとり。ロゲルギストの本はいまいちだと思ったけど *2,この本は面白い。 本書で「…
ゴルフを科学する (丸善ブックス (051))作者:セオドア・P・ジョーゲンセン丸善Amazon 図書館でたまたま手に取ったけど,そうか,『The Physics of Golf』の翻訳か(あとで読もうと思ってずっととっておいたはずだったけど,書棚からなくなってた)。 The Phy…
人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する (NewsPicksパブリッシング)作者:マット・リドレーニューズピックスAmazon 本書の要旨としては,イノベーションっていうと「すごい人がなんかドカンとアイデアを生みだした」みたいに思われがちだ…