Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

2017-01-01から1年間の記事一覧

クルーグマン『International Economics: Theory and Policy, Global Edition』Kindle版が無料

Twitterで見かけた話題ですが,クルーグマンの『International Economics: Theory and Policy, Global Edition』第11版のKindle版が,なぜか無料。今だけなのか永久になのかは分かりませんが,「同時に利用できる端末数: 出版社からの制限により、この本を同…

ABC予想の証明,そして買っていた本

今朝から話題になっていますね。 数学の超難問・ABC予想を「証明」 望月京大教授 | 朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASKDD5Q6MKDDPLBJ007.html 長年にわたって世界中の研究者を悩ませてきた数学の超難問「ABC予想」を証明したとする論文が、国際…

リチャード・P・ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』岩波書店(岩波現代文庫)

いまさらかよ,って感じですが,いまさら/ようやく読みました。きっかけは,やまもといちろう氏のツイッターでしたかFacebookアカウント(これ),要するに「若いときにこれ読んでたら人生変わっていたかも」という内容。 ご冗談でしょう、ファインマンさん…

地政学について知りたい

地政学とは Wikipediaによりますと,地政学とはこう定義されています。 地政学(ちせいがく、英: Geopolitics:ジオポリティクス、独: Geopolitik:ゲオポリティク、仏: Géopolitique:ジェオポリティク)は、地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経…

逢阪まさよし, DEEP案内編集部『「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住みたくない街』駒草出版

これもたしかTwitterでその存在を知った本です。いやー,世の中に知らないことっていっぱいあるんですね……。ボリュームが大きいので一字一句は読んでないですが,眺めるだけでもお腹いっぱい,土地を見る目が変わりました。 「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住…

都筑卓司『新装版 四次元の世界:超空間から相対性理論へ』講談社(ブルーバックス)

Twitterかどこかで目にしたので,買って読んでみました。 新装版 四次元の世界―超空間から相対性理論へ (ブルーバックス) 作者: 都筑卓司 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2002/08/20 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 48回 この商品を含むブログ (15件)…

『How Google Works:私たちの働き方とマネジメント』日本経済新聞社(日経ビジネス人文庫)

文庫になったので,ようやく読みました。で,期待通り面白かったです。 How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス) 私たちの働き方とマネジメント (日経ビジネス人文庫) 作者: エリック・シュミット,ジョナサン・ローゼンバーグ,アラン・イーグル,ラリー・…

Kamasi Washington『Truth』

14分以上にも及ぶ,Kamasi Washingtonの大作"Truth"。やっぱりこういうミニマリスティックな表現が好きなんだなぁ。 Truth カマシ・ワシントン ジャズ provided courtesy of iTunes

ピエール・ブレーズが選ぶ「20世紀音楽の10大傑作」

だいぶ前に知人がFacebookでシェアしてたんですが,ピエール・ブレーズが選ぶ「20世紀音楽の10大傑作」だそうです。ストラヴィンスキー「春の祭典」とマーラーの交響曲第6番しか知らない。そして,ドビュッシー「海」が入っていないのが驚き。20世紀の音楽っ…

「Book For Two」|スターバックスに読まなくなった本を持っていった

スターバックスで「Book For Two」というのをやっておりまして……。要するに,スタバが回収した古本を専門家が査定・換金し,そのお金が目の不自由な方のためのオーディオブックの製作に役立てられのだそうです。 http://www.starbucks.co.jp/responsibility/…

デイヴィッド・J・ハンド『「偶然」の統計学』早川書房(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

「偶然」の統計学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫〈数理を愉しむ〉シリーズ) 作者: デイヴィッド・J・ハンド,松井信彦 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/10/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 内容紹介「ありえない」はずの出来…

Four Tet "SW9 9SL"

Gilles Petersonの番組で耳にした,Four Tet "SW9 9SL"。Four TetことKieran Hebdenってロンドンの出身だから,この"SW9 9SL"もポストコードだと推測されるけれど,実際に地図で見ると,ライブハウスであるO2 Academy Brixtonが出てくる。何かゆかりがあるん…

森本祐司,松平直之,植村信保『経済価値ベースの保険ERMの本質』きんざい

キャピタスコンサルティングの御三方による新刊です。 経済価値ベースの保険ERMの本質 作者: 森本祐司,松平直之,植村信保 出版社/メーカー: きんざい 発売日: 2017/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 保険ERM(Enterprise Risk Management)…

近藤康史『分解するイギリス:民主主義モデルの漂流』筑摩書房(ちくま新書)

2年3ヶ月間のイギリス滞在中に,スコットランド独立とEU離脱とふたつのレファレンダムを目の当たりにすると,否が応でもイギリスの政治あるいはそのシステムに興味を持たざるをえなかったわけで,改めてこんな本を手に取ってみました。 分解するイギリス: 民…

田崎史郎『安倍官邸の正体』講談社(講談社現代新書)

安倍官邸の正体 (講談社現代新書) 作者: 田崎史郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/12/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る 財務官僚は極めて優秀であり,議員会館を回って議員とよく話している。その優秀さと熱心さにおいて,他の省…

岩崎育夫『物語シンガポールの歴史:エリート開発主義国家の200年』中央公論社(中公新書)

シンガポール出張に先立ち 今の会社に入ってから6年半にして,初めてAPACの拠点があるシンガポールを訪れることになりまして,遅ればせながらこんな本を読んでみました。知らなかったことばっかりです。 物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200…

ERMのコアは経済資本モデリングである!

とは言い切れないのが実務だと思うのですが,先日とある再保険会社のERMセミナーに参加しまして,その話の中心に経済資本モデリングがガッチリと置かれていたのが,とても興味深く思えました。 ERMというと「いろいろやらなきゃいけない,でも何からやってい…

生命表が l_x = 100000 から始まるわけ

実際の理由はわかりませんが。 Life Contingency の本を読んでいてふと思ったんですが,USとかUKの場合,Sum Insured が100,000ドル/ポンド(日本円だと1千万)という桁になるので,生命表が l_x = 100000 から始まっていると計算がしやすいなぁと。 サリー…

最近の読書を通じて思ったこと|主に「反権力の権力化」ついて

イントロダクション 「25歳のとき左翼にならない人には心がない。35歳になってもまだ左翼のままの人には頭がない。」とウィンストン・チャーチルが言った,というのは間違いらしく,実際にチャーチルが言ったのは「20歳までに自由主義者でなければ情熱が足り…