Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

小説.物語 Fiction. Romance. Novel

*映画・テレビシナリオ,演劇台本,漫画などを小説化したもの(ノベライゼーション)は,小説として扱う *詩または戯曲の筋を物語化したものには,原作の文学形式の記号を使用する;ただし,児童向けに物語化したものは,物語として扱う

ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』早川書房(ハヤカワ文庫)

スノウ・クラッシュ〔新版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)作者:ニール スティーヴンスン早川書房Amazon スノウ・クラッシュ〔新版〕 下 (ハヤカワ文庫SF)作者:ニール スティーヴンスン早川書房Amazon あぁ,自分はもう小説が読めない体になってしまったのか……。最初…

ポール・オースター『リヴァイアサン』新潮社(新潮文庫)

リヴァイアサン (新潮文庫)作者:ポール オースター新潮社Amazon 事実と虚構を混ぜ合わせることを/許可してくれたソフィ・カルに感謝する。/――作者 冒頭にの献辞のひとつにこんなものがあるように,「事実と虚構」の混濁はこの小説の大きな特徴であり,それ…

ポール・オースター『偶然の音楽』新潮社(新潮文庫)

偶然の音楽 (新潮文庫)作者:ポール オースター新潮社Amazon 久しぶりにオースターの小説を読んだ。こないだ友人との会話でポーカーの話になり,それで思い出したのだ。 出だしが最高で,すでに破滅の予感に満ちている: まる一年のあいだ,彼はひたすら車を…

カフカ『変身』新潮社(新潮文庫)

変身 (新潮文庫)作者:フランツ・カフカ新潮社Amazon 国内線に乗る前に機内で読むものがないのに気づいて,空港内の本屋で買ったんだったっけな。過去に何度か読んでいるはずで,それでいて印象に残っていない,特に結末がどんなか覚えていないし,いま読み直…

ウラジーミル・ナボコフ『ディフェンス』河出書房新社

ディフェンス作者:ウラジーミル・ナボコフ河出書房新社Amazon 「ドストエフスキーの小説は最初の100ページさえ乗り越えればあとは圧倒的に面白い」という経験則が自分の中ではあるんだけど,278ページのこの小説は,半分読んでも(ルージンがトゥラチとの対…

ウンベルト・エーコ『フーコーの振り子』文藝春秋

フーコーの振り子 上 (文春文庫)作者:ウンベルト エーコ文藝春秋Amazon フーコーの振り子 下 (文春文庫)作者:ウンベルト エーコ文藝春秋Amazon 最初の10ページぐらい読んだけど,何も頭に入ってこない。面白いんだろうけど…。 973

レマルク『西部戦線異状なし』新潮社(新潮文庫)

『春の祭典』の中で言及されていたので…。 モードリス・エクスタインズ『春の祭典:第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生』みすず書房 - Dribs and Drabs 西部戦線異状なし (新潮文庫)作者:レマルク新潮社Amazon たしかにのっけからメシとクソの話で,そこ…

城山三郎『官僚たちの夏』新潮社(新潮文庫)

面白いから一気に読めた。んだけど,なんだろうこの何とも言えない読後感は。 官僚たちの夏 (新潮文庫)作者:三郎, 城山新潮社Amazon バリバリ働けるのっていいですね/そんなに身を粉にして働いて何になるんですかね 当時の官僚の仕事ってやりがいがありそう…

「また御勉強?」|夏目漱石『明暗』より

「また御勉強?」 細君は時々立ち上がる夫に向かってこう云った.彼女がこういう時には,いつでもその語調のうちに或物足らなさがあるように津田の耳に響いた.ある時の彼は進んでそれに媚びようとした.ある時の彼はかえって反感的にそれから逃れたくなった…