Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

歴史 History

歴史,伝記,地理

アラン・ブーロー『鷲の紋章学:カール大帝からヒトラーまで』平凡社

鷲の紋章学―カール大帝からヒトラーまで作者:アラン ブーロー平凡社Amazon この種の文献がとかく動物のさまざまな象徴的・寓意的意味を列挙するのにとどまるのに対し,本書は,中世初期から現代までの歴史のなかで鷲の形象がどのような政治的機能を帯び,い…

森護『ヨーロッパの紋章:紋章学入門』河出書房新社(シリーズ紋章の世界)

ヨーロッパの紋章―紋章学入門 (シリーズ紋章の世界)作者:森 護河出書房新社Amazon 著者最初の著書であり,本邦最初の本格的西洋紋章学入門書。カバレッジの広さ,記述の深さ,著者の意気込みにおいて,本書を越えるものはないのではないか。惜しむらくは,本…

森護『西洋の紋章とデザイン』ダヴィッド社

西洋の紋章とデザイン作者:森 護ダヴィッド社Amazon これぞまさに自分が求めていた本だ。 「基礎編」では紋章の起原をといたあと,その単語(構成要素)と文法(組み合わせ方)を述べる。「応用編」では,紋章を使用・作成したい日本人に向けて,所有権や著…

森護『紋章学辞典』大修館書店

紋章学辞典作者:森 護大修館書店Amazon 図版が豊富だった「事典」*1 とは対照的に,こちらは本物の「辞典」。なので通読するものではないが,冒頭の「紋章概論」はとても分かりやすく,初学者の一読に値する。 紋章の組み合わせ(marshalling)やディファレ…

スティーヴン・スレイター『〈図説〉紋章学事典』創元社

【図説】紋章学事典作者:スティーヴン・スレイター創元社Amazon 訳者あとがきでこう述べられている: 欧米の書店には紋章(学)のコーナーがあることは常識であるし,日本でも紋章関係の書物が多数上梓されてきた。/本書はそれらの中でも網羅性の点では群を…

大西康之『起業の天才!:江副浩正8兆円企業リクルートをつくった男』東洋経済新報社

起業の天才!: 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男作者:大西 康之東洋経済新報社Amazon 著者の見立てとしては,リクルートを創業した江副浩正は,GoogleやAmazon(AWS)に匹敵する構想を遥か前に構想していたほど先見の明があったものの,お目付け役と…

木村正俊『スコットランド通史:政治・社会・文化』原書房

スコットランド通史:政治・社会・文化作者:木村 正俊原書房Amazon 日本人が書いたスコットランドの歴史を読む意味があるのかとか,この著者が監訳したというT・Cスマウト『スコットランド国民の歴史』(原書房)なる本がある中でこの本の存在意義はどこにあ…

アラン・パジェス『ドレフュス事件:真実と伝説』法政大学出版局(叢書・ウニベルシタス)

ドレフュス事件: 真実と伝説 (叢書・ウニベルシタス)作者:アラン・パジェス法政大学出版局Amazon 初めて『失われた時を求めて』を読んだときから(かれこれ20年ほど前か?),ドレフュス事件についてはいつかちゃんと読みたいと思っていたけど,ついにその時…

朝日新聞取材班『秘録 退位改元:官邸VS.宮内庁の攻防1000日』朝日新聞出版

秘録 退位改元 官邸VS.宮内庁の攻防1000日作者:朝日新聞取材班発売日: 2019/10/18メディア: Kindle版 「退位」と「改元」をめぐる秘話/裏話/攻防/朝日新聞取材班の自分語り. 退位については,当時の天皇陛下,現在の上皇陛下の「ただ『象徴』としてある…

カート・アンダーセン『ファンタジーランド:狂気と幻想のアメリカ500年史』東洋経済新報社

前に上巻の半分ぐらい(つまり全体の1/4とか1/3ぐらい)を読んだだけだったけど,なぜか気になって再読してみた. ファンタジーランド 【合本版】―狂気と幻想のアメリカ500年史作者:カート アンダーセン東洋経済新報社Amazon ファンタジーランド(上): 狂…

松戸清裕『ソ連史』筑摩書房(ちくま新書)

ソ連史作者:松戸清裕筑摩書房Amazon 比較的少ないページ数(253)でソ連の歴史を述べたからなのか,もともとこの筆者がこういう書き方をするからなのか,たまに意味がとても取りにくい文章が出てくる.例えば, 指導者であるレーニンがソヴェト権力樹立を訴…

松崎隆司『ロッテを創った男 重光武雄論』ダイヤモンド社

たまったまこの本の存在を知って,表紙を見て名著の予感しかしなかったんだけど,その予感は的中した。 ロッテを創った男 重光武雄論作者:松崎 隆司発売日: 2020/11/25メディア: Kindle版 いや,ロッテの創業者である重光武雄については何も知らなかったけど…

田澤耕『物語 カタルーニャの歴史:知られざる地中海帝国の興亡』中央公論社(中公新書)

上司がカタルーニャ人だからこの本を手にとってみたのだけど…… 物語 カタルーニャの歴史 増補版-知られざる地中海帝国の興亡 (中公新書)作者:田澤 耕中央公論新社Amazon 著者いわく「(カタルーニャの)中世は,まさに劇場さながらの面白さ」でありながら,…

モードリス・エクスタインズ『春の祭典:第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生』みすず書房

何なんだ,この本は。 春の祭典 新版――第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生作者:モードリス・エクスタインズみすず書房Amazon というか,そもそもどこでこの本の存在を知ったか覚えてなくて(何か書評で目にしたか,あるいは単に『春の祭典』――僕が子供の…

ミシェル・ヴィノック『ミッテラン : カトリック少年から社会主義者の大統領へ』吉田書店

ミッテラン――カトリック少年から社会主義者の大統領へ作者:ミシェル・ヴィノック発売日: 2016/08/01メディア: 単行本 そもそも「第五共和政」すら何を指すか分からなかった僕に対しては,とてもいいイントロだった。 文章が簡素にして洗練。翻訳が,そしてき…

河合秀和『チャーチル : イギリス現代史を転換させた一人の政治家 増補版』中央公論社(中公新書)

非常によくまとめられているんだけど,非常によくまとめられているだけに,チャーチルという人間のアラが目について,「それでこの人,何がそんなに凄いんだったっけ」という印象を持つに至るという…。 チャーチル―イギリス現代史を転換させた一人の政治家 …

浅見雅男『皇族と天皇』筑摩書房(ちくま新書)

思ってた*1のと違ってたな(というか,そういうの立ち読みするときに確認しろって感じなんですが)。 皇族と天皇 (ちくま新書1224)作者:浅見 雅男筑摩書房Amazon あとがきにあるように「本書は明治以降の皇族の姿を事実に即してながめることを通じ,日本近現…

池上英洋『イタリア 24の都市の物語』光文社(光文社新書)

イタリア 24の都市の物語 (光文社新書)作者:池上 英洋光文社Amazon思ってたのと違うけど,これはこれでいい気がしてきた。というか,読むほどにだんだん惹きつけられていく…。293.7

小倉貞男『物語ヴェトナムの歴史:一億人国家のダイナミズム』中央公論社(中公新書)

以前読んだ小倉紀蔵『朝鮮思想全史』ちくま新書のあとがきに わたしの亡き父がかつてヴェトナムの歴史に関する新書を書いたとき,できあがった本があまりにも(非常識なほど)分厚いので,「新書でこんな分厚い本を書いてどうするんだ」とわたしは思い,その…

坂野潤治『日本近代史』筑摩書房(ちくま新書)

朝鮮思想史,三国志と読んだので,つぎは日本史の本を読んでみようと思い手にとったのですが,無知な僕には敷居が高うございました。(書店で立ち読みした時点で分かれよ,という話ですが。)日本近代史 (ちくま新書)作者:坂野 潤治筑摩書房Amazon 本書は,…

リチャード・P・ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』岩波書店(岩波現代文庫)

いまさらかよ,って感じですが,いまさら/ようやく読みました。きっかけは,やまもといちろう氏のツイッターでしたかFacebookアカウント(これ),要するに「若いときにこれ読んでたら人生変わっていたかも」という内容。 ご冗談でしょう、ファインマンさん…

岩崎育夫『物語シンガポールの歴史:エリート開発主義国家の200年』中央公論社(中公新書)

シンガポール出張に先立ち 今の会社に入ってから6年半にして,初めてAPACの拠点があるシンガポールを訪れることになりまして,遅ればせながらこんな本を読んでみました。知らなかったことばっかりです。 物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200…

ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』草思社(草思社文庫)

これもKindle化されていて良かった。単行本で買ったときは読むのに難儀したのに,今回スラスラ読めたのはどうしてだろう。 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫) 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰 出版社/メーカー: 草…

塩野七生『ローマ人の物語』新潮社

Kindleで読めて,たいへん重宝しております。 ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I 作者: 塩野七生 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/04/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (3件) を見る ハンニバル戦記──ローマ人の物語[…

モードリス・エクスタインズ『春の祭典:第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生』みすず書房

原書のKindle版とみすずからの翻訳とで,すごい価格差ですが……。 春の祭典 新版――第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生 作者: モードリス・エクスタインズ,金利光 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2009/12/18 メディア: 単行本 クリック: 13回 この商…

川北稔『イギリス 繁栄のあとさき』講談社(講談社学術文庫)

この本を手にしたわけ 保険やアクチュアリーとはまったく関係ないのですが,イギリスで働き暮らしていると,より深くイギリスの歴史や文化について知りたいと思うようになり,手にした本です。(といいつつ,Kindleコンテンツをダウンロードしたので,「本」…