Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

西洋哲学 Western philosophy

坂本尚志『バカロレアの哲学:「思考の型」で自ら考え、書く』日本実業出版社

バカロレアの哲学 「思考の型」で自ら考え、書く作者:坂本尚志日本実業出版社Amazon プロローグ バカロレアの哲学試験は「自由な思考」ができるかどうかを見る試験ではありません。 実際にバカロレア試験が試すのは,「思考の型」がマスターされているかどう…

千葉雅也『現代思想入門』講談社(講談社現代新書)

現代思想入門 (講談社現代新書)作者:千葉雅也講談社Amazon ここで言う「現代思想」とは,一九六〇年代から九〇年代を中心に,主にフランスで展開された「ポスト構造主義」の哲学を指しています。フランスを中心としたものなのですが,日本ではしばしば,それ…

田中美知太郎『ソクラテス』岩波書店(岩波新書)

ソクラテス (岩波新書)作者:田中 美知太郎岩波書店Amazon これを読まされたの,高校1年生のときだったかな。「倫理」の授業の夏休みの宿題として。しかしこれ,それこそ「読書術」が身についていない高校1年生にとっては難しいでしょ。というのも,通読しよ…

フリードリッヒ・ニーチェ『善悪の彼岸;道徳の系譜』筑摩書房(ちくま学芸文庫, ニーチェ全集, 11)

ニーチェ全集〈11〉善悪の彼岸 道徳の系譜 (ちくま学芸文庫)作者:フリードリッヒ ニーチェ筑摩書房Amazon ということで満を持して読んでみた*1。 まず「体系性からいってもその密度からいっても群を抜いている」らしい『道徳の系譜』なんだけど,どこが体系…

竹田青嗣『ニーチェ入門』筑摩書房(ちくま新書)

ニーチェ入門 (ちくま新書)作者:竹田青嗣筑摩書房Amazon 久しぶりに読んだけど,文章の切れ味がいいんだよね,この本というかこの著者。たとえば『悲劇の誕生』に関して, まずはその実質的なモチーフはつぎのようなことになる。「いまや現代ドイツに真の芸…

山本芳久『トマス・アクィナス:理性と神秘』岩波書店(岩波新書)

Twitter界隈で非常に盛り上がっている印象を受けまして,興味本位で手を出してみました。が,そういうたぐいの本ではなかった。 トマス・アクィナス――理性と神秘 (岩波新書) 作者: 山本芳久 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/12/21 メディア: 新書 こ…