感染の法則:ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで作者:アダム・クチャルスキー草思社Amazon 興味深い内容――〈感染〉をキーワードにさまざまなジャンルを横断する――だし,信頼感のある記述――コロナ前に書き始められた(コロナに便乗してない)…
決定版 脳の右側で描け作者:ベティ・エドワーズ河出書房新社Amazon なにかの本の中で本書が紹介されていて,そこで受講者のレッスンを受ける前と受けた後の自画像が並べて掲載されていたんだけど,それがとにかく説得力があった。レッスンを受ける前のは本当…
偉大な記憶力の物語――ある記憶術者の精神生活 (岩波現代文庫)作者:A.R.ルリヤ岩波書店Amazon 面白いは面白いんだけど……「だから何?」という感覚はどこまでもついてまわる。 141.34 : 普通心理学.心理各論 偉大な記憶力の物語 : ある記憶術者の精神生活 (岩…
宇宙怪人しまりす 医療統計を学ぶ (岩波科学ライブラリー)作者:佐藤 俊哉岩波書店Amazon Twitterでこの本の存在をたまたま知ったけど,非常に幸運だった。内容はコンパクトで例もシンプルでありながら,医療統計がどんなものかというエッセンスがしっかりと…
楽しみながら知性の鍛錬 ガードナー傑作選集 - ゲーム,パズル,マジックで知る娯楽数学の世界作者:Martin Gardner森北出版Amazon 〈娯楽数学〉を謳うにはレベルが高いなと思うというか,これを〈娯楽〉として楽しめるだけの知性は自分にはありませんって話な…
数学はなぜ哲学の問題になるのか作者:イアン・ハッキング森北出版Amazon ざっと眺めてみたけれど,自分にとってはどうでもいい本だった。訳者のひとりが〈訳者あとがき〉で,本書に対するいくつかの書評――「その評価は思ったほど芳しいものではない」と認め…
定理のつくりかた作者:竹山 美宏森北出版Amazon 本書は高校生を対象にした公開講座の内容をもとにしているだけに,数学的な内容は初等幾何・初等整数論に留まっており,そういう意味では物足りなさがある。意欲的な高校生が大学入試に向けてしっかりとした記…
スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?──アスリートの科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)作者:デイヴィッド エプスタイン早川書房Amazon 後半はタイトルから想像されるような話(ケニアに長距離ランナーが多いとか,ジャマイカにはスプリンターが多いとか)。…
スポーツ科学の教科書――強くなる・うまくなる近道 (岩波ジュニア新書)作者:谷本 道哉岩波書店Amazon コンパクトでありながら,そしてジュニア新書でありながら,中身の詰まった本であった。内容は運動生理学・解剖機能学・スポーツバイオメカニクス・トレー…
ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論作者:デヴィッド グレーバー岩波書店Amazon 図書館で人気のようだったので借りてみたけど,これそんなに多くの人にハマる本か? この本自体がブルシットだとは言わないし,刺激的なタイトルはたしかにキャッチ…
外資系の流儀(新潮新書)作者:佐藤智恵新潮社Amazon 10年前の本だけど,さすがに10年前であっても〈外資系企業〉はもっと多様化していただろうというか,こんなベタな〈外資系〉ってどれぐらいあるんですか,って感じ。 335.47 外資系の流儀 (新潮社): 2012…
人類が知っていることすべての短い歴史(上)(新潮文庫)作者:ビル・ブライソン新潮社Amazon 人類が知っていることすべての短い歴史(下)(新潮文庫)作者:ビル・ブライソン新潮社Amazon 人類が知っていることすべての短い歴史作者:ビル ブライソン日本放…
はじめてのアラビア語 (講談社現代新書)作者:宮本雅行講談社Amazon 新書っていう形式で外国語の入門書を書くのは難しいですよね……。特にアラビア語のように,いろんな意味で馴染みの薄い言語であれば。フレーズから文字から文法から,基本的なことはひととお…
暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫)作者:マイケル ポランニー筑摩書房Amazon 概念的な話が延々とつづくんだけど,ポランニーに興味を持ってない自分が読むべき本ではなかった。 いちばん面白かったのは,冒頭のここ: 私が哲学の諸問題に目覚めるきっかけになっ…
心の社会作者:Marvin Minsky,マーヴィン・ミンスキー産業図書Amazon ミンスキーによる「ぼくのかんがえたさいきょうのこころのりろん」ってところ。訳者あとがきによれば, ミンスキー教授の示す理論は,society of mind(心の社会)という考え方を軸として…
マインドセット「やればできる! 」の研究作者:キャロル・S・ドゥエック草思社Amazon 要するにマインドセットには二種類あって,「硬直マインドセット=fixed mindset」と「しなやかマインドセット=growth mindset」。 硬直マインドセットの人は,人間の才能…
〈英語のすべて〉とはまた大きく出たな,と思ったけど,本当に〈英語のすべて〉と思われることが書かれていた。さすが,ビル・ブライソン。薀蓄好きな自分としてはたまらない。 一般的な言語のはじまりの話からはじまって,そこまでする必要があるのか疑問だ…
The Muscle and Strength Pyramid: Training作者:Helms, Eric Russell,Morgan, Andy,Valdez, Andrea MarieIndependently publishedAmazon Rippetoe『スターティングストレングス』と併せて読めば,いい感じ。 Rippetoeのは良くも悪くも彼の個性が前面に出て…
聖書の読み方 (岩波新書)作者:大貫 隆岩波書店Amazon 〈聖書の読み方〉といいつつも〈聖書の読みにくさ〉に焦点を当てている,ユニークな本。著者の言葉を借りれば,他の本は〈聖書という電車に乗った人〉がその面白さを述べているのに対して,本書は〈聖書…
イメージを読む (ちくま学芸文庫)作者:若桑みどり筑摩書房Amazon 美術史の入門書。 著者によると,美術史とは〈イメージ〉を解釈するもの。〈イメージ〉とは「目に見えるもの」で,「美術史の目的とは〔…〕人類の視覚的なメディアを用いた想像行為の研究」。…
映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術作者:シド・フィールドフィルムアート社Amazon この本を読むまでシド・フィールドって名前聞いたこともなかったんだけど,「国際的評価を得る脚本家」らいし。しかもサム・ペキンパ…
シェイクスピアについて僕らが知りえたすべてのこと作者:ビル ブライソン日本放送出版協会Amazon 『人体大全』のビル・ブライソン*1の著作。やっぱりこの人の本は面白い。 訳者あとがきにあったけれど,とある評論家はビル・ブライソンのことを「彼の才能は…
エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主 (中公新書)作者:君塚直隆中央公論新社Amazon Twitterで〈女王陛下〉として生息している君塚先生である。君塚さんの著作は,ここでもかつて『立憲君主制の現在』について書いている*1し,それと本書とを併せて読…
人体大全―なぜ生まれ、死ぬその日まで無意識に動き続けられるのか―作者:ビル・ブライソン新潮社Amazon めっちゃ面白いですね,これ。図書館で人気なのもよく分かるわ。人体についてのありとあらゆることが書かれている。事実と歴史とが膨大に詰め込まれてい…
ヨーロッパ分断1943―大国の思惑、小国の構想 (中公新書)作者:広瀬 佳一中央公論社Amazon かつてポーランドとチェコスロヴァキアとが連邦/連合を組もうとしていたけれど,日英ソの思惑に振り回されてそれが実現することはなかった,という話。 それ自体は興…
現代思想入門 (講談社現代新書)作者:千葉雅也講談社Amazon ここで言う「現代思想」とは,一九六〇年代から九〇年代を中心に,主にフランスで展開された「ポスト構造主義」の哲学を指しています。フランスを中心としたものなのですが,日本ではしばしば,それ…
文学理論 (〈1冊でわかる〉シリーズ)作者:ジョナサン・カラー岩波書店Amazon 文学理論が語られるのより〈理論〉について語られる方が多いという印象。 こういう〈文学理論〉を理解したいという欲はずっと・常にあるのだけど,いい加減あきらめて〈文学〉その…
Phil: The Rip-Roaring (and Unauthorized!) Biography of Golf's Most Colorful Superstar (English Edition)作者:Shipnuck, AlanAvid Reader Press / Simon & SchusterAmazon ゴルフジャーナリズム界では有名なアラン・シプナックが,PGAツアーでもっとも…
【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛 (新潮選書)作者:池内 恵新潮社Amazon 池内センセいわく,中東の今の混乱の原因をサイクス=ピコ協定(だけ)に求める単純が言説が流布しているけれど,実際はそんな簡単なもんじゃない,ということで,本…
GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 三笠書房 電子書籍作者:アダム・グラント三笠書房Amazon 冒頭に監訳者の解説みたいな長文が載っていて,フラグ立ってるなって感じ。訳者や解説が本文より目立つ本って碌なのがない。 といいつつ,本書は割…