2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧
フォアグラの歴史 (「食」の図書館)作者:ノーマン・コルパス原書房Amazon 「歴史」というほど歴史は語られていないけれど,各方面からフォアグラを語っている。レシピとか,芸術の中のフォアグラとか,生産方法とか。 その生産方法も,露悪的に喧伝された非…
大人の恐竜図鑑 (ちくま新書)作者:雄一, 北村筑摩書房Amazon 「恐竜に興味を持った子供に対抗するためにこの本で知識をつけよう」と思ったけど,もしかしたら対象読者はもうちょっと狭くて,「子供のころに恐竜少年だった大人が,知識を深化/アップデートさ…
民主主義とは何か (講談社現代新書)作者:宇野重規講談社Amazon (この書影の中の帯,ひでぇな) Twitterで見かけたので読んでみた。著者が「おわりに」でこう述べてる。 民主主義について過不足のない本を書いてみたい,そう思ってこの本を執筆しました。何…
彼方への挑戦作者:松山英樹徳間書店Amazon ゴーストライター(GDOの桂川洋一)が書いたと分かっていて読む文章は,陳腐で不要だと思える箇所が多々ある。改行が多めの文章も,幼稚に感じられることがある。ただ,いろいろなこと――新設されたアジアマ優勝で手…
知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)作者:苅谷剛彦講談社Amazon 著者いわく,知的複眼思考法とは「ありきたりの常識や紋切り型の考えかたにとらわれずに,ものごとを考えていく方法」。「情報を正確に読み取る力。ものごとの論…
プリンシプル オブ プログラミング 3年目までに身につけたい 一生役立つ101の原理原則作者:上田勲秀和システムAmazon 日本人が日本語で書いた本なのに,翻訳本かのようなタイトルは何なのでしょうか。プリンシプル名を日本語と英語の両方で表記しているのは…
精読 アレント『全体主義の起源』 (講談社選書メチエ)作者:牧野 雅彦講談社Amazon アレントの本を読む前にこちらで準備しておこうと思ったが,まったく頭に入ってこない。エキサイティングな感じがしない。アレントの本に問題があるのか,この本に問題がある…
デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)作者:アントニオ・R・ダマシオ筑摩書房Amazon よく知られるフィネアス・ゲージの話――鉄道施設現場で事故が起き,鉄棒が前頭部を貫通,それによって性格と行動が一変した――の出どころ。いろんな本で目にし…
数学嫌いな人のための数学―数学原論作者:小室 直樹東洋経済新報社Amazon はいはい,おじいちゃん,いろいろ知っててすごいですねー。 「はじめに」の最初の見開きでいやな予感をさせて,ページが進むにつれてその予感を確信に変えていくスタイル。すごい。 4…
1995年のエア マックス (中公新書ラクレ)作者:小澤匡行中央公論新社Amazon 『東京スニーカー史』の著者による,セルフ二番煎じ/セルフ焼き直し/セルフ矮小化にしか思えない。そもそも「AIR MAX 95」に関する記述はごく一部なのに,どうしてこのタイトルに…
(日本人)作者:橘玲幻冬舎Amazon 誰かの勉強ノートを見せられているようだ――橘玲が最近書いているものはだいたいそうだけど。「こういう本がある,ここではこんなことが書かれいる,実は人間/日本人というのは〇〇だ,果たして将来はどうなるのだろうか?…
オウム真理教の精神史―ロマン主義・全体主義・原理主義作者:大田 俊寛春秋社Amazon ずっと読みたかった本,ようやく読んだ。著者のいうように,「本書はおそらく,オウム論としてはかなり異色のものになるのではないだろうか。オウムに直接関係していること…
へびかんこうセンター作者:こじま しほ文溪堂Amazon へびが観光バスになって,カエルの親子たちを乗せてあちこち動き回るという話。ストーリーがページ上部で語られて,乗客であるカエルの親子の会話がページ下部で語られている。いまどきのテレビのワイプを…
保身 積水ハウス、クーデターの深層 (角川書店単行本)作者:藤岡 雅KADOKAWAAmazon 丹念に取材し,熱く綴られている。それだけに,読めば読むほど不可解さが募る。たしかに「保身」という言葉が,この事件の要約としてはいちばんいいのかもしれない。 高齢と…
落合博満 バッティングの理屈―――三冠王が考え抜いた「野球の基本」作者:落合 博満ダイヤモンド社Amazon かつて『落合博満の超野球学』というタイトルで出ていたときに読んだことがある。ゴルフの参考にならないかと思い,再度手に取った。 ここに書かれてい…
生と死を分ける数学: 人生の(ほぼ)すべてに数学が関係するわけ作者:キット イェーツ,冨永 星 (翻訳)AudibleAmazon 奇をてらったタイトルだけど,中身はよくある感じ。一般的な読者の情感に訴えたいからか,各トピックをある個人のエピソード――たとえばチェル…
東京スニーカー史 (立東舎)作者:小澤 匡行立東舎Amazon 「なぜ〈エアマックス95〉に多くの日本人が熱狂したのか」については,誰も言及していない。この一抹の不思議に端を発し,それがこの本の取材の原動力になっている。 Air Max 95 は本書のクライマック…
足と靴の科学 (おもしろサイエンス)作者:(株)アシックス スポーツ工学研究所日刊工業新聞社Amazon 国会図書館は「491.198」で港区図書館は「589.25」と分類が分かれている。しかし「はじめに」では 本書はこのように足の動きをサポートする靴について,足に…
リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)作者:Dustin Boswell,Trevor FoucherオライリージャパンAmazon 変数の命名法やコメントのつけ方など,基本的なことがコードの可読性に大きく影響することが…
図解入門業界研究 最新電力・ガス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第6版] (How-nual図解入門業界研究)作者:本橋 恵一秀和システムAmazon よくまとめられているし,カバレッジも広い。ただプレゼン資料を読んでいるみたいで面白くはない。気になるトピッ…
東京都市計画物語 (ちくま学芸文庫)作者:越沢 明筑摩書房Amazon ”東京は都市計画が不在であった”という言い方をする人が少なからず存在する。しかし,果たしてそうなのだろうか。正しくは,東京には都市計画は存在した。ただ,当初の計画通りに実施されなか…
リスク、不確実性、利潤 (単行本)作者:フランク・H・ナイト筑摩書房Amazon 読みにくい。ナイト本人が本書を「従来の経済的教義の根本原理をより正確に提示し,その含意をより明確に示そうとする試みを表した」と言っているわりには,訳者には「ナイトの議論…
内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力作者:スーザン・ケイン講談社Amazon 流し読みした印象では,本書は「外向型であることが強迫観念になっている国」の人向けに書かれたものだということ。本書のメッセージとしては「内向型であることはネガティブな…
どろろんびょういん おおいそがし (こどものくに傑作絵本)作者:苅田 澄子金の星社Amazon 「おばけの病院」という設定は面白いものの,最初のエピソードが説明的でもたもたしている。オチもいまいち。 726.6 どろろんびょういんおおいそがし (金の星社): 2014…
バイバイ!むしバイキン作者:ドクターレイコアノニマスタジオAmazon この本のおかげで子供たちは「むしバイキン」という言葉を覚え,虫歯菌の存在を意識できるようになった。優秀。 726.6 バイバイ!むしバイキン (アノニマ・スタジオ): 2010|書誌詳細|国立…
社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学作者:ジョナサン・ハイト紀伊國屋書店Amazon タイトルで損してないか? 「左と右」なので政治の話がメインに思ったけど,実際には深くて広い道徳心理学の話だった――政治における「左と右の対立…
すうがく博物誌 (美しい数学2+3)作者:森 毅童話屋Amazon 自分は何を読まされているんだろう,という気になる。 『悪魔の辞典』風とでもいえばいいのか,あいうえお順に並べられたさまざまな用語・概念・人物――「アキレスと亀」「エントロピー」「Q.E.D.」な…