2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧
テクノロジー・バブル なぜ「熱狂」が生まれるのか(生まれないのか)?作者:ブレント・ゴールドファーブ,デヴィッド・カーシュ日経BPAmazon いかにもビジネススクールで教える人が書いたっていう本。つまり,包括的で記述はしっかりしているが,面白くない。 …
法を学ぶ人のための文章作法 第2版作者:井田 良,佐渡島 紗織,山野目 章夫有斐閣Amazon 法を学ぶ人のための文章作法作者:井田 良,佐渡島 紗織,山野目 章夫有斐閣Amazon 読んだのは初版の方。「法的文章以前に普通の日本語の文章を書くのもままならない」的な…
超監視社会: 私たちのデータはどこまで見られているのか?作者:シュナイアー,ブルース草思社Amazon 想像できるような内容が,想像以上の深さと広さとで進んでいる,といったところ。気になる人は気になるだろうし,気にならない人は気にならないだろうし。本…
見て試してわかる機械学習アルゴリズムの仕組み 機械学習図鑑作者:秋庭 伸也,杉山 阿聖,寺田 学翔泳社Amazon この監修者ってTwitterで「はむかず」って名乗ってる人か! 〈図鑑〉ということで,何も知らない僕のような人間でも何かが分かったような気になれ…
軍事理論の教科書作者:ヤン・オングストローム,J.J. ワイデン勁草書房Amazon ガチガチの教科書。僕のような表層的な人間がさらっと眺めて楽しめるようなものではなかった。教科書だからって,わざわざ平板な記述にすることもなかろうに。 軍事理論にフォーカ…
現代ロシアの軍事戦略 (ちくま新書)作者:小泉悠筑摩書房Amazon 前から気になっていた本書だが,今のウクライナ侵攻によって俄然注目を集めている,と思う。「職業的オタク」を自認する著者による,現代ロシア軍のオタク的側面ーー兵器,軍事組織,戦術,戦略…
レトリック感覚 (講談社学術文庫)作者:佐藤信夫講談社Amazon 洒落た題名を裏切るかのように,ひねりのない構成。〈直喩〉〈隠喩〉〈換喩〉〈提喩〉〈誇張法〉〈列叙法〉〈緩叙法〉を順に例文を用いながら解説していくだけのもの。レトリックについて著書を乱…
ゴルフトーナメント スポンサー興亡史 (幻冬舎新書)作者:森 功幻冬舎Amazon もともとは「週刊パーゴルフ」の連載。ゴルフの話であり,企業の話であり,経済の話でもある。ゴルフトーナメントのスポンサーの話とは,なかなか面白いテーマだ。同著者の本は過去…
目に見えぬ侵略 中国のオーストラリア支配計画作者:クライブ・ハミルトン,山岡鉄秀飛鳥新社Amazon 『侵食される民主主義』*1 *2で紹介されていた本。 著者が熱意を込めて本書を著したというのはよく分かる。相当なページ数で,二段組。取材が丹念で,情報が…
基礎から理解するERM ―高度化するグローバル規制とリスク管理作者:茶野 努,安田 行宏,廉 了,増井 正幸,矢野 聡,浅見 潤一,浜崎 浩一,植村 信保,伊豆原 孝中央経済社Amazon ERMに関して,ポジティブに言えば「多彩なトピックが盛り込まれている」し,ネガティ…
怖いくらい通じるカタカナ英語の法則―ネイティブも驚いた画期的発音術 (ブルーバックス)作者:池谷 裕二講談社Amazon 例の脳科学者・池谷裕二による本なのである。が,冒頭で理屈をこねくり回して「日本人には本当の英語の発言ができない! カタカナ英語でい…
海上保険 -- グローバル・ビジネスの視点を養う作者:中出 哲有斐閣Amazon 海上保険の基礎的なところをしっかりと解説してくれる。特に,貨物保険と船舶保険の前提になるところーー貨物であれば貿易のしくみとかーーが丁寧に解説されていると思った。個人的な…
モードの迷宮 (ちくま学芸文庫)作者:鷲田 清一筑摩書房Amazon 『東京80年代から考えるサブカル』に出てきていたので読んでみた。昔読んだことがあるかもしれないな……と思いつつ。 〈モード〉をめぐる抽象的でペダンティックな思考を書き連ねたもので,なんと…
異文化理解力 ― 相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養作者:エリン・メイヤー,田岡恵英治出版Amazon 『NO RULES』の共著者による本で,同書の中にでてきた〈カルチャーマップ〉ーー他国の人と仕事をするにあたって把握しておいた方がいい指標…
1つの定理を証明する99の方法作者:フィリップ・オーディング森北出版Amazon レイモン・クノー『文体練習』にインスパイアされた作品で,二番煎じで終わるのかなぁと思ったけど,そうでもなかった。 クノーのがひとりの男の物語のバリアントであるのに対して…
SEが基礎から学ぶ金融システムの教科書作者:山本 統一日本実業出版社Amazon 〈SEが〉の要素が思ったより薄くて〈金融システムの教科書〉の要素が多かったな,という印象。「勘定系とは何か」とか,そういうことを知りたかったんですけど……。 338.21 SEが基礎…
東京80年代から考えるサブカル―ストリート・音楽・ファッション・宗教・現代思想作者:米原 康正図書新聞Amazon 良くも悪くも〈素人くさい作り〉の本である。 良い意味での〈素人くささ〉,それは内容の雑多さ――サブタイトルに象徴されるように――と,それによ…
東名高速道路 (1969年) (中公新書)Amazon こないだ東名高速を走ったので,読んでみた。出版が1969年,東名高速がいよいよ開通するというタイミングで,実際に建築に関わった当本人――日本道路公団東名高速道路部長兼技術部長(当時)――が著した本ということで…
NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIX作者:リード・ヘイスティングス,エリン・メイヤー日経BP 日本経済新聞出版本部Amazon 内容というか目指している企業/組織像として『ティール組織』*1に近いと想像するんだけど,こっちの方が圧倒的…
スノウ・クラッシュ〔新版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)作者:ニール スティーヴンスン早川書房Amazon スノウ・クラッシュ〔新版〕 下 (ハヤカワ文庫SF)作者:ニール スティーヴンスン早川書房Amazon あぁ,自分はもう小説が読めない体になってしまったのか……。最初…
ティール組織 ― マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現作者:フレデリック・ラルー,嘉村賢州英治出版Amazon 人気の本っぽかったので借りてみた。 まず〈ティール〉って色の名前なんだそうな(teal)*1。著者いわく,人類のパラダイムと組織の発達にはい…
哲学入門 (ちくま新書)作者:戸田山 和久筑摩書房Amazon どこで本書の存在を知ったか忘れたけれど,いやーいいものを読んだ。自然科学的世界像の中に哲学を埋めこもうとする試み。自分にとってまったく知らなかった世界で,スリリング。〈こころ〉の世界にと…