『NO RULES』の共著者による本で,同書の中にでてきた〈カルチャーマップ〉ーー他国の人と仕事をするにあたって把握しておいた方がいい指標ーーとその応用を丁寧に説明した本。自分はこの本で想定されているほどの多様性を相手にしなければいけないわけではないが,把握しておいて損はないし,読み物として単純に面白い。
その指標は以下の通り:
- コミュニケーション|ローコンテクスト vs. ハイコンテクスト
- 評価|直接的なネガティブな・フィードバック vs. 間接的なネガティブ・フィードバック
- 説得|原理優先 vs. 応用優先
- リード|平等主義 vs. 階層主義
- 決断|合理思考 vs. トップダウン式
- 信頼|タスクベース vs. 関係ベース
- 見解の相違|対立型 vs. 対立回避型
- スケジューリング|直線的な時間 vs. 柔軟な時間
ユニークなのがアメリカで,コミュニケーションに関してはアメリカは世界で最もローコンテクストな文化であるのに対して,ネガティブなフィードバックを与える際はそれほど直接的ではなくーーポジティブなフィードバックを3つしてからネガティブなものをやんわりと1つするーー,決断はトップダウン式で行なわれるけれどそれは〈小文字の決断〉ーーとりあえず決めておいて走りながら考え調整していくーーである,という特徴がある。
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異文化理解力 : 相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養 (英治出版): 2015|書誌詳細|国立国会図書館サーチ