Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

数学 Mathematics

*応用数学〈一般〉は,ここに収める *各種の応用数学は,関連主題の下に収める

Martin Gardner『ガードナー傑作選集:ゲーム、パズル、マジックで知る娯楽数学の世界:楽しみながら知性の鍛錬』森北出版

楽しみながら知性の鍛錬 ガードナー傑作選集 - ゲーム,パズル,マジックで知る娯楽数学の世界作者:Martin Gardner森北出版Amazon 〈娯楽数学〉を謳うにはレベルが高いなと思うというか,これを〈娯楽〉として楽しめるだけの知性は自分にはありませんって話な…

イアン・ハッキング『数学はなぜ哲学の問題になるのか』森北出版

数学はなぜ哲学の問題になるのか作者:イアン・ハッキング森北出版Amazon ざっと眺めてみたけれど,自分にとってはどうでもいい本だった。訳者のひとりが〈訳者あとがき〉で,本書に対するいくつかの書評――「その評価は思ったほど芳しいものではない」と認め…

竹山美宏『定理のつくりかた』森北出版

定理のつくりかた作者:竹山 美宏森北出版Amazon 本書は高校生を対象にした公開講座の内容をもとにしているだけに,数学的な内容は初等幾何・初等整数論に留まっており,そういう意味では物足りなさがある。意欲的な高校生が大学入試に向けてしっかりとした記…

フィリップ・オーディング『1つの定理を証明する99の方法』森北出版

1つの定理を証明する99の方法作者:フィリップ・オーディング森北出版Amazon レイモン・クノー『文体練習』にインスパイアされた作品で,二番煎じで終わるのかなぁと思ったけど,そうでもなかった。 クノーのがひとりの男の物語のバリアントであるのに対して…

小室直樹『数学嫌いな人のための数学:数学原論』東洋経済新報社

数学嫌いな人のための数学―数学原論作者:小室 直樹東洋経済新報社Amazon はいはい,おじいちゃん,いろいろ知っててすごいですねー。 「はじめに」の最初の見開きでいやな予感をさせて,ページが進むにつれてその予感を確信に変えていくスタイル。すごい。 4…

キット・イェーツ『生と死を分ける数学:人生の〈ほぼ〉すべてに数学が関係するわけ』草思社

生と死を分ける数学: 人生の(ほぼ)すべてに数学が関係するわけ作者:キット イェーツ,冨永 星 (翻訳)AudibleAmazon 奇をてらったタイトルだけど,中身はよくある感じ。一般的な読者の情感に訴えたいからか,各トピックをある個人のエピソード――たとえばチェル…

森毅『すうがく博物誌:美しい数学2+3』童話屋

すうがく博物誌 (美しい数学2+3)作者:森 毅童話屋Amazon 自分は何を読まされているんだろう,という気になる。 『悪魔の辞典』風とでもいえばいいのか,あいうえお順に並べられたさまざまな用語・概念・人物――「アキレスと亀」「エントロピー」「Q.E.D.」な…

西成活裕『渋滞学』新潮社(新潮選書)

渋滞学 (新潮選書)作者:西成 活裕新潮社Amazon そうそう,わたしはこういうのが読みたかったんだよ! ↓こういうんじゃななくてね。 トム・ヴァンダービルト『となりの車線はなぜスイスイ進むのか?:交通の科学』早川書房 - Dribs and Drabs 著者がいうには…

田村三郎『パラドックスの世界:星間・逆説の旅』講談社(ブルーバックス)

パラドックスの世界―星間・逆説の旅 (ブルーバックス 467)作者:田村 三郎講談社Amazon 「第一部:星間・逆説の旅――三田太郎の手記」となっていて,これが確か三田太郎という名前の孤児の誘拐されて異星人に数学を教えることになったという寓話で,さすがに子…

ジョージ・G・スピーロ『ケプラー予想 : 四百年の難問が解けるまで』新潮社(新潮文庫)

ケプラー予想: 四百年の難問が解けるまで (新潮文庫―Science&History Collection)作者:ジョージ・G. スピーロ新潮社Amazon 「第12章 コンピューターとアルゴリズム」のあたりがいちばん面白かったかな。知らないことが多すぎる……。 410.4

エドワード・フレンケル『数学の大統一に挑む』文藝春秋

加藤文元『宇宙と宇宙をつなぐ数学』*1 の中の「ジグソーパズル」の話で登場していたこの本,なんとも面白かった。一般向けの本でここまで遠慮なく専門用語を使って,それでいて何かを感じとらせるのだから,すごい。本人の数学に対する「愛」もさることなが…

藤田博司『「集合と位相」をなぜ学ぶのか:数学の基礎として根づくまでの歴史』技術評論社

「集合と位相」をなぜ学ぶのか ― 数学の基礎として根づくまでの歴史作者:藤田 博司技術評論社Amazon確かにこれはユニークな本であって,著者が言うように 本書はこの「集合と位相」という科目の,教科書ではありません だし, 「集合と位相」で講じられる内…

結城浩『プログラマの数学』SBクリエイティブ

結城浩のTwitterアカウントをフォローしている程度にファンである身として,読んでみました。 プログラマの数学第2版 作者: 結城浩 出版社/メーカー: SBクリエイティブ 発売日: 2018/01/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 内容は以下の…

結城浩 『数学ガール:ガロア理論』SBクリエイティブ

『数学ガール』シリーズの最新刊,『数学ガール/ガロア理論』。あみだくじから始まる「僕」と「ユーリ」との会話が,自然にガロア理論につながっていく展開に感心しながら,これまで何度も学びたくても二の足を踏んでいたガロア理論の大筋が追えることに,…

岩波基礎数学選書 全16冊

個人的な思い出 大学生のときはぜんぜん真面目に数学を勉強していませんでしたが,数学の本は好きでした。「全集」になると,なおさら好きです。読みもしない本を買っては,お金に困ると古本屋に売って……いうのを何度も繰り返していました。苦学生気取りでい…

結城浩『数学文章作法:基礎編』筑摩書房(ちくま学芸文庫)

この本を手にしたわけ 『数学ガール』の結城浩さんの本で,しかも文章作法について。大学で数学を勉強してそのあと雑誌の編集者をやってた自分としては,興味のど真ん中にある本です。 数学文章作法 基礎編 (ちくま学芸文庫) 作者: 結城浩 出版社/メーカー: …

数学入門公開講座(第36回)|京都大学数理解析研究所

今年もやってまいりました,京大RIMSの数学入門公開講座です。 http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/kouza/ 1. 趣 旨数学はあらゆる科学の基礎をなすものです。今回の講座では、社会人、 中・高校教師、大学生等ある程度数学的素養のある一般の方を対象に、 専…

小平邦彦生誕百年記念事業|日本数学会

日本数学会: 小平邦彦生誕百年記念事業http://mathsoc.jp/meeting/kodaira100/index-jp.html 小平邦彦博士(1915 -- 1997) は20世紀数学における巨人の一人です。博士は Hermann Weyl によるリーマン面の理論を一般化し、大域解析学と層コホモロジー理論に…

3.14は円周率の日.Happy Pi day!

http://en.wikipedia.org/wiki/Piftp://pi.super-computing.org/pub/pi10m/pi10m.ascii.01of10 pi = 3.1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 6939937510 5820974944 5923078164 0628620899 8628034825 3421170679 8214808651 3282306647 0938446095 …

結城浩氏,「2014年度日本数学会賞出版賞」を受賞

結城浩氏が,『数学ガール』の功績を認められ,「2014年度日本数学会賞出版賞」を受賞したとのこと.素晴らしい!! http://www.hyuki.com/d/201403.html#i20140312220000 といいつつ,まだ読んだことがないので,これをきっかけにポチリします. 数学ガール…

京都大学数学・数理解析専攻:数学教室公開講座「現代数学展望」

数学・数理解析専攻:数学教室公開講座「現代数学展望」というイベントが京大であるみたい。応募して当選したら有給休暇の申請出して,旅行がてら行ってみようかな。 数学の近年の発展は著しく,数理科学,技術との関係も深まり,数学教育にも大きな影響を与…