Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

フレデリック・ラルー『ティール組織:マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』英治出版

人気の本っぽかったので借りてみた。

まず〈ティール〉って色の名前なんだそうな(teal)*1。著者いわく,人類のパラダイムと組織の発達にはいくつかの段階があり,それぞれに色の名前が付けられている。最初の段階(血縁関係中心の小集団)が〈無色〉,神秘的段階(数百人の人々で構成される部族への拡大)が〈マゼンダ〉とか。で,いちばん新しい段階である進化型の段階(変化の新しい時代における生命体型組織)がこの〈ティール〉なんだと。それぞれの段階にどうしてこういう色の名前が付けられているのかは分からない――というか飛ばし読みしたのでどこかには書いているのかも。

まぁこの段階で疑り深いは斜に構えてしまうんだけど,本書でいちばん胡散臭いなと思ったのは,奥付の前のページで著者と訳者と解説者のプロフィールが掲載されているんだけど,そこで解説者の分量がいちばん多いこと! その〈解説〉も自分の経験というかやっている活動――NPOかなんかをやってるらしい――に強く引き付けて書かれていて(というか大半が自分語り),宣伝臭が強いんですけど……。

ということでまともに読む気がほとんど起きなかったんですが,それに拍車をかけるのがルビ! 〈現在〉と書いて〈いま〉。〈段階〉と書いて〈ステージ〉。〈自主経営〉と書いて〈セルフ・マネジメント〉。〈進化型〉と書いて〈ティール〉。〈循環型〉と書いて〈クローズド・ループ〉……。キリがない。

あとこの本,冒頭で「原文の段落は,読みやすさを考慮して,適宜,改行した」って書かれてて,開いた口が塞がらなかった。

336.3

ティール組織 : マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現 (英治出版): 2018|書誌詳細|国立国会図書館サーチ