Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

アラン・パジェス『ドレフュス事件:真実と伝説』法政大学出版局(叢書・ウニベルシタス)

初めて『失われた時を求めて』を読んだときから(かれこれ20年ほど前か?),ドレフュス事件についてはいつかちゃんと読みたいと思っていたけど,ついにその時が来た。

が,もうちょっと史実をストレート(クロノロジカル)に記述したものが読みたかった。というのも,テーマごとに章立てされていて(「第1章 いくつかのドレフュス事件を区別するべきか?」「第5章 クレマンソーが「私は告発する」というタイトルを提案したのか?」「第12章 ドレフュス事件は新聞連載小説として体験されたのか?」といった具合に),事件を十分に知っている人であればこういう多方面からの分析は楽しめるかもしれないけれど,そうでもないとしたらちょっとなー。

にしても,ロマン・ポランスキーがこの事件を映画化していたのは知らなかった。「物語の中心を,事件の特権的な証人であるピカール中佐に」置いているらしい。

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ドレフュス事件 : 真実と伝説 (法政大学出版局): 2021|書誌詳細|国立国会図書館サーチ