Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

リチャード・P・ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』岩波書店(岩波現代文庫)

いまさらかよ,って感じですが,いまさら/ようやく読みました。きっかけは,やまもといちろう氏のツイッターでしたかFacebookアカウント(これ),要するに「若いときにこれ読んでたら人生変わっていたかも」という内容。

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

  • 作者: リチャード P.ファインマン,Richard P. Feynman,大貫昌子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/01/14
  • メディア: 文庫
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ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)

 

もう毎回思うんですが,名著と言われているものはやっぱりそう言われるだけのことはある,だから食わず嫌いなんかせずに,へんな先入観持たずに,とにかく読め,と(本でも映画でも音楽でもなんでも)。そう,若いときの自分に言ってあげたいですね(殴りながら)。

好きなくだり

「大学院ももちろんMITに」と思うほどにMITを気に入っていた学部生時代のファインマンが,スレーター教授と交わした会話のくだりが好き。

「ここの大学院には,いれないよ」と(スレーターに)言われた。
「ええっ?」と僕がびっくりすると,教授に「何でMITの大学院に入りたいのかね?」ときかれた。
「何しろMITのは理系では全国一ですから。」
「君,ほんとうにそう思うのかね?」
「もちろんです。」
「そうだろう。だからこそ君は,ほかの大学院に行くべきなんだよ。外の世界がどんなものか見てくる必要があるからね。」

といってプリンストン行きを決めたファインマンが,こう書いています。

MITは確かにすばらしかった。しかしスレーター教授が僕に他校の大学院をすすめたのは賢明だったと思う。そしてこの僕もやっぱり同じことを学生たちに忠告している。若者はすべからく広い世界に出て,外を見てくることだ。事物の多様性を知ることは大切なことだからだ。