Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

福田和也『作家の値うち』飛鳥新社

何かの拍子で思い出して,改めて買って眺めてみたけど,今見ても面白いな。

作者の切迫感や使命感みたいなものが端的な文章にまとめられていて,なんとも痛快。小説に点数をつけるというアイデア,当時は(そしてこの世界では)「野蛮な行為」だったのだろうけど,まぁでも面白いよね(ゴルフコース評価の「Doak Rating」を思い出す)。

しかしまぁ,福田和也のその後の作品(のタイトルだけ)を眺めると,他の作家の「劣化」は厳しく評しながら,自分はそれでいいのかよ,という感がするのだけど。

910.264