Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

椹木野衣『増補 シミュレーショニズム:ハウス・ミュージックと盗用芸術 ver. 1.03』筑摩書房(ちくま学芸文庫)

文庫化されるにあたって冒頭に「講義篇」を付け加えたのが,この『増補 シミューレーショニズム』だという。その講義篇がいちばん読みやすくかつ面白く,初出時の文章――要するにその「講義篇」以外の文章――は,いかにも評論文といった文体で,正直言って素直に読めない。福田和也による「解説」もまた解説になっていなくて,「ここでは批評が圧倒的な優位のうちに,勝利を謳歌している。」って,しらんがな。

702.07

シミュレーショニズム (筑摩書房): 2001|書誌詳細|国立国会図書館サーチ