Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

高階秀爾『近代絵画史:カラー版』中央公論社(中公新書)

「もっと深く絵画を理解したい」という気持ちはずっと抱いていました。この本を読もうと思ったのは,それがきっかけです。カラー版 - 近代絵画史(上) 増補版 - ロマン主義、印象派、ゴッホ (中公新書)作者:高階 秀爾中央公論新社Amazonカラー版 - 近代絵画史…

坂野潤治『日本近代史』筑摩書房(ちくま新書)

朝鮮思想史,三国志と読んだので,つぎは日本史の本を読んでみようと思い手にとったのですが,無知な僕には敷居が高うございました。(書店で立ち読みした時点で分かれよ,という話ですが。)日本近代史 (ちくま新書)作者:坂野 潤治筑摩書房Amazon 本書は,…

清水真人『財務省と政治:「最強官庁」の虚像と実像』中央公論社(中公新書)

財務省の文書改竄事件で盛り上がる今,読むべき本はこれでしょうと思って手に取りました。そういう意味で期待していた内容とは違っていたのですが,まぁそうじゃなくても面白かった。そのタイトル通り,財務省(あるいは旧大蔵省)が政治のプロセスにいかに…

横山光輝『三国志』潮出版社(潮漫画文庫)

これまた本当に今さらなんですが,横山光輝の『三国志』を読みました。三国志 (1) 桃園の誓い (希望コミックス (16))作者:横山 光輝潮出版社AmazonAmazonマーケットプレイスで,全60冊をまとめ買い。10日で読み切ってしまいました。三国志 文庫版 コミックセ…

久保拓弥『データ解析のための統計モデリング入門:一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC』岩波書店

喫緊の必要性があるわけでもないんですけどね。この方に影響されて(データサイエンティストもしくは機械学習エンジニアを目指すならお薦めの初級者向け6冊&中級者向け15冊(2017年春版) - 渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ),いわゆる「み…

たまにはアルファベット順に曲を聴いてみるのもいいもんだ

iTunesで新しくアルバムを書い続けても結局お気に入りのものしか聴かなくなるんですが,アルファベット順に「A」から曲を聴いていくと,なかなか面白いものがあります。 全11,000曲の最初と最後は 「A」から始まって数字に移って最後は日本語になるので,最…

菅原潤『京都学派』講談社(講談社現代新書)

曲がりなりにも京都の大学に通い,そして1ページでもあっても西田幾多郎の『善の研究』を読んだ身としては,本書を読まずにはいられませんでした。「京都学派」なる言葉はうっすらと聞いた記憶がありながらも,そこに属する人たちが第二次世界大戦後に「好戦…

小倉紀蔵『朝鮮思想全史』筑摩書房(ちくま新書)

その厚さに,本屋で見かけたときに怯んだのは事実なんですが,「面白そう」という気持ちが勝って読んでみました。いろいろと不可解なことがあり起こっている「彼ら」のものの考え方や思考様式を理解したい,というのがモチベーションでした。朝鮮思想全史 (…

雨宮正佳「最近の金融政策運営について」

過去20年間を振り返ると,一時的な要因(持続可能でない要因)で,需給ギャップがプラスになった時期はあるが,基本的には供給超過状況が続いていた。それが16年の終わり頃からようやく,ITバブル(注:00年)や住宅バブル(注:米国,06-07年)の頃よりはよ…

一松信『暗号の数理:作り方と解読の原理』講談社(ブルーバックス)

暗号の数理といえば,なんとなく知っているのは「公開鍵と秘密鍵,素数と素因数分解」という程度なんですが,この本はサブタイトルにある通り「作り方と解読の原理」をちょっと踏み込んで(「P問題とNP問題」「フェルマーの小定理」などを持ち出して)解説し…