Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

小倉貞男『物語ヴェトナムの歴史:一億人国家のダイナミズム』中央公論社(中公新書)

以前読んだ小倉紀蔵『朝鮮思想全史』ちくま新書のあとがきに わたしの亡き父がかつてヴェトナムの歴史に関する新書を書いたとき,できあがった本があまりにも(非常識なほど)分厚いので,「新書でこんな分厚い本を書いてどうするんだ」とわたしは思い,その…

井上真琴『図書館に訊け!』筑摩書房(ちくま新書)

図書館に訊け! (ちくま新書)作者:井上 真琴筑摩書房Amazon大学図書館に勤務し,「図書館という存在は『人類の巨大なレファレンス・ブック』だ」と考える著者が,図書館の使い方を説く本。論文も書かず大学を辞めた自分にとって図書館とは,なんとなく入って…

細谷雄一『国際秩序:18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ』中央公論社(中公新書)

国際秩序 - 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ (中公新書)作者:細谷 雄一中央公論新社Amazon細谷雄一らしい,参考文献が懇切に付与され,そして丁寧が議論がなされている本でありました。ただ,サブタイトルにある「18世紀ヨーロッパ」に関する記述が厚く…

佐々木健一『美学への招待』中央公論社(中公新書)

漱石の『吾輩は猫である』の中での美学者・迷亭は,法螺話で人をかついでばかりの人物なのですが,それを読んで以来(つまりは14歳ぐらいのときから),「美学」というものがずっと気になっていました。で,読んでみたこの本。そういえば同じ著者の『タイト…

800° Degrees Pizza というのがあるらしいんですが

800 ディグリーズ ナポリタン ピッツェリア | 800 Degrees Neapolitan Pizzeriaこれだと「800度度ピザ」ですやん。しかもこれ,華氏800度だと思うんですが,もしかして角度なのかな?

津川友介『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』東洋経済新報社

世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事作者:津川 友介発売日: 2018/04/13メディア: 単行本何をもって「科学的」かと言ってると,著者によれば, 医学研究では,大きく分けて①ランダム化比較試験と②観察研究の2つに分けられる。そして,一般的に,ラ…

鈴木美勝 『日本の戦略外交』筑摩書房(ちくま新書)

日本の戦略外交 (ちくま新書 1236)作者:鈴木 美勝筑摩書房Amazon高坂正堯『国際政治 - 恐怖と希望』中公新書のような「一般的」な本も面白いのであるが,あるいは福永文夫『日本占領史1945-1952 - 東京・ワシントン・沖縄』中公新書のような本で過去を知るの…

杉田浩一『「こつ」の科学:調理の疑問に答える』柴田書店

もともと『Cooking for Geeks』を買ったときに求めていた内容が,この本にコンパクトにまとめられていた,という感じですね。「こつ」の科学―調理の疑問に答える作者:杉田 浩一発売日: 2006/11/01メディア: 単行本「葉物はお湯から,根菜は水から(茹でる)…

高坂正堯『国際政治:恐怖と希望』中央公論社(中公新書)

ここ(最近の読書を通じて思ったこと|主に「反権力の権力化」ついて - Dribs and Drabs)で書いた『外交感覚』の高坂正堯が,国際政治に関する自らの考えを「改めて」「一般的に」考えてまとめたのが,この『国際政治』であります。国際政治 - 恐怖と希望 (…

福永文夫『日本占領史1945-1952:東京・ワシントン・沖縄』中央公論社(中公新書)

日本占領史1945-1952 - 東京・ワシントン・沖縄 (中公新書)作者:福永 文夫中央公論新社Amazon「あとがき」で著者はこう述べます。 本書では,二つのことを問いかけた。一つは,日本国憲法と日米安保という,染料が戦後日本に残した遺産を総括することである…