Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

Clubhouseについてひとこと言っておくか

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ここにきてオンラインでのリアルタイムの音声によるコミュニケーションがホットになるとは,マクルーハンもびっくりであろう(適当)。

すげー乱暴にいえば「またバカから時間を奪うためのツールができたな」としか思わないんだけど,もうちょっと丁寧にいえば,マッチングサイトみたいなもんで「富めるものはますます富み,貧しいものはますます貧しくなる」としか思わないんだよね。あるいは,『シグナル&ノイズ』のネイト・シルバーの言葉を借りるなら,世の中の「ノイズに対するシグナルの比率」をさらに低下させるだけというか。

結局は「ライブの中毒性」(何かスペクタキュラーがことが起こるかもしれない可能性にかけて今日もまた球場に足を運ぶ的な)と「親密さをベースにしたメッセージの濃さ」(小説の名作読むより友達からのメッセージの方が読んでて面白い的な)と「音声メディアのホットさ」(マクルーハン的な意味で)の3要素の掛け合わせなんだろと思ってて,いやまぁ例えば「クルマに乗ってる時間が長い&人恋しい&喋り好き」とかだったら楽しいかもしれないけど,なんか究極の「Kill Time」にしか思えないんすよねー。

あぁあとあれか。「招待制」。mixi初期に感じた,優越感・選民意識。それがスパイスになっているのは間違いなくて,なので「Clubhouseに招待されました,はじめました」がいまのところ最大のコンテンツになっている。他のSNS(FacebookとかTwitterとか)で。

もうひとつ別の側面から言えば,「これでワンチャンってありえんのか?」ってのが,流行るかどうかの決め手のひとつだと思うんだけど(初期のmixiはそんな匂いで溢れていた)……うーん,わかんね。

にしても,幾多のRoomが「ゆるりと語る」「ゆるゆると」と名付けられている。この場合の「ゆるり」って,対話が構造化されないことの免罪符にしか思えないんだけど(というか,場の性質上「ゆるり」としかできないと思うんだけど)。

このタイミングでdisると,「新しいものについていけない老害」レッテルを貼られるリスクしかないんだけど,まぁ。

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