著者は『書斎のゴルフ』の元編集長.
一人のアマチュアの夢が、なぜ4大メジャー大会の一つとなり、全ゴルファーのあこがれとなっていったのか。ゴルフの夢の祭典・マスターズの成り立ちや、コースの美しさと難しさ、数々の名勝負を解説。ゴルフ上達の名言も掲載。
名勝負の解説はあっても,コースについての解説はそれほどでもないんだよね.ルーティングの妙とか,バック9・フロント9それぞれで同じパーが連続しないとか,そういうのには触れられていない.まぁあくまで「マスターズ」についての本であって「オーガスタナショナル」についてのではないから,しょうがないんだけど.
あといろいろとあら探しをしてしまうんだけど,
非常に戦略的に富んだ世界に誇るチャンピオンコースと(p.009)
それを言うなら「戦略性に富んだ」じゃないの?
今なおパインハーストは全米ナンバーワンの呼び声高いコースであり(p.037)
いやー,全米ナンバーワンは Pine Valley とか Cypress Point とかで,Pinehurst がってことはほぼないと思う.
ケンブリッジ大学で医学を学んだマッケンジーならではの思考があり,それ故に博士と呼ばれる.
マッケンジーが「ドクター」って言われるのは医師だからであって,博士という意味ではない....
ゴルファーとして印象に残った記述はこちら.
マッケンジーは次のような設計思想を持つ.「すべてのホールで4打でもって上がることを念頭におく.パー3は常に4打になる危険性を孕む.パー4は4打で上がれるがなかなか3打にはできない.パー5は良いショットを二つ続ければ4打で上がることができる.」
783.8