Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

テロ対策を考える会『[テロ対策]入門:遍在する危機への対処法』亜紀書房

この手の「なんちゃらの会」が書いた包括的で概説的な入門書にありがちだけど,門外漢にとっては面白くない

その中でも面白いと思えたのは,

宮坂直史も,テロリストの目的,同期は「見てほしい」(注目の獲得),「聞いてほしい」(大義名分・犯行声明の伝播),「怖がってほしい」(恐怖,不安の増大),「騒いでほしい」(社会の騒乱)であるとしている。

ということで,

テロリストとメディアには「共生関係」(symbiotic relation)があるという指摘がある。この共生関係は,テロリストが「社会に恐怖を与えると同時に,自分たちの主張,大義名分を社会に訴えたい」という欲望と,メディアが「テロについての事実を詳細に社会に報じたい,事件が発生した原因や社会背景を解明したい」という欲望が合致することによって発生する。

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