Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

ウドー音楽事務所『洋楽ロック史を彩るライヴ伝説:ウドー音楽事務所の軌跡を辿る』シンコーミュージック・エンタテイメント

あくまでウドー音楽事務所(が招聘したバンドのライブ)の歴史なんだけど,それがまあまあ日本の洋楽ロックライブ史になっているというのが,ウドーのプレゼンスの大きさを反映しているんだろうな。いろんな人が寄稿してて,みんな「ウドーマンセー」になってるんだけど,まぁそれも致し方ないというか。

まったく知らなかったんだけど,ウドーのファウンダーである有働誠次郎はもともと共同企画(キョードー東京の前身)にはじめ入社し,そのご共同が「ロックミュージシャンは行儀が悪いから」みたいな理由で「ポップスはキョードー,ロックはウドー」という住み分けが出来あがったんだそうな。

大なり小なり面白いエピソードが詰まっている本なんだけど,僕がいちばん気に入ったのは,これ。

ジョン・ポール・ジョーンズがソロでウドーさんに呼んでもらった時,ホテルがキャピトル東急だったんですけど,ヒルトンホテル時代にツェッペリンがご乱行しているらしいじゃないですか。で,ロビーを横切った時にジョンが突然「I remember!!!!」って叫んでうずくまるんです。同じホテルだということに気づいたらしくて(笑)。その時代を知らないだろう若いボーイさんとかフロントの人に「申し訳なかった,あれは俺じゃないからね。悪いのはヴォーカルとドラムだから」って謝ってました。ジョンは,寝てる時にシーツごとロビーの真ん中に置かれたんだって(笑)。

それにしても,自分も大学生のときにちょいちょいライブを見に行ってたけど,最後にあるウドー招聘海外アーティスト公演一覧の中で覚えがあるのって,1994年のMr. BIG(大阪城ホール)と1995年のAlanis Morissette(IMPホール)ぐらい? Sonic Youthも1993年はウドーが呼んだけど,僕が見たとき(1994年から1998年のあいだ)はそうじゃなかったのかな。

760.9(国会図書館だとこの分類だけど,区の図書館だと760.69(ななろくぜろ てん ろっく)なんだよな。「.9」なら音楽産業だけど,「.69」なら音楽堂.音楽会)

洋楽ロック史を彩るライヴ伝説 : ウドー音楽事務所の軌跡を辿る (シンコーミュージック・エンタテイメント): 2021|書誌詳細|国立国会図書館サーチ