Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

サティア・ナデラ『Hit Refresh : マイクロソフト再興とテクノロジーの未来』日経BP社

Hit Refresh(ヒット リフレッシュ)作者:サティア・ナデラ,グレッグ・ショー,ジル・トレイシー・ニコルズ日経BPAmazon マイクロソフトの現役CEOが書いた本。この本のおかげで,マイクロソフトはだいぶ〈顔の見える会社〉になったと思う。 内容はサブタイト…

マイク・ローザー『トヨタのカタ:驚異の業績を支える思考と行動のルーティン』日経BP社

トヨタのカタ 驚異の業績を支える思考と行動のルーティン作者:マイク・ローザー(Mike Rother)日経BPAmazon 読みやすい本では決してない。それは原書の構成やそもそもの内容――――具体例が工場の話だけ――のせいかもしれないし,翻訳のせいかもしれない。でもト…

尹雄大『体の知性を取り戻す』講談社(講談社現代新書)

体の知性を取り戻す (講談社現代新書)作者:尹 雄大講談社Amazon 本書を最初に開いたときに,ページの濃度の薄さ――つまりスカスカした感じ――が気になった。一読して,その〈スカスカ〉は内容もそうだったことが分かった。 いった自分は何を読まされたのだろう…

遠藤嘉基, 渡辺実『現代文解釈の基礎:着眼と考え方』筑摩書房(ちくま学芸文庫)

着眼と考え方 現代文解釈の基礎〔新訂版〕 (ちくま学芸文庫)作者:遠藤嘉基,渡辺実筑摩書房Amazon 「半世紀近くにわたって読み継がれた,至高の現代文教本」(裏表紙より)だそうだ。たしかにその解説は懇切丁寧だし,ボトムアップで体系的に書かれている。た…

ローレンス・ライト『倒壊する巨塔:アルカイダと「9.11」への道 下』白水社

倒壊する巨塔〈下〉―アルカイダと「9・11」への道作者:ローレンス ライト白水社Amazon 下巻になってアメリカ側が出てくる。その中心はジョン・オニール*1。FBI捜査官で,対テロ作戦部長で,早くからビンラディンに注目しており,しかしFBIをやめたあとはワー…

ローレンス・ライト『倒壊する巨塔:アルカイダと「9.11」への道 上』白水社

倒壊する巨塔〈上〉―アルカイダと「9・11」への道作者:ローレンス ライト白水社Amazon とりあえず上巻だけ。 ものすごい本である。「講釈師,見てきたような嘘をつき」というフレーズがあるけれど,この著者はまさに〈見てきたような〉臨場感とリアリティー…

ジェームズ・スロウィッキー『群衆の智慧』KADOKAWA(角川EPUB選書)

群衆の智慧 (角川EPUB選書)作者:ジェームズ・スロウィッキー,小高 尚子KADOKAWAAmazon 『「みんなの意見」は案外正しい』角川文庫(2009)の改題,修正。 「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)作者:ジェームズ・スロウィッキーKADOKAWAAmazon 原タイ…

アダム・ガリンスキー, モーリス・シュヴァイツァー『競争と協調のレッスン:コロンビア×ウォートン流組織を生き抜く行動心理学』TAC出版

競争と協調のレッスン コロンビア×ウォートン流 組織を生き抜く行動心理学 (T's BUSINESS DESIGN)作者:アダム・ガリンスキー,モーリス・シュヴァイツァーTAC出版Amazon それなりに面白い内容だけど,本としての〈底の浅さ〉をどうしても感じてしまう。考えら…

羽毛田睦土『マンガでわかるExcel』KADOKAWA

マンガでわかる Excel作者:あきばさやかKADOKAWAAmazon 〈初歩の初歩〉といったレベルなのだけど,この中に出てくるショートカットを自分が全部使えているかどうか,少し不安になる。 それにしても,こういうマンガ形式は敷居を低くするのに役立っているし,…

レーモン・クノー『文体練習』朝日出版社

文体練習作者:レーモン・クノー朝日出版社Amazon 久しぶりに読んでみた。気づいたのは,訳者(朝比奈弘治*1)による〈あとがき〉が,本文に勝るとも劣らないぐらい面白いということだ。 すぐれた書物というものは普通,豊かな内容を格調の高い文体で表現した…