Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

小泉悠『「帝国」ロシアの地政学:「勢力圏」で読むユーラシア戦略』東京堂出版

「帝国」ロシアの地政学 (「勢力圏」で読むユーラシア戦略)作者:小泉 悠東京堂出版Amazon ちくま新書の『現代ロシアの軍事戦略』は,著者のオタク的興味関心が詰まったーーそういう意味では好みが分かれるーー本であったのに対して,こちらはしかめつらしい…

アトゥール・ガワンデ『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?:重大な局面で"正しい決断"をする方法』晋遊舎

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】作者:アトゥール ガワンデ晋遊舎Amazon 「〈チェックリスト〉をビジネスの世界に応用できるかな?」という邪な気持ちで読んでみたけれど,そういう期待は裏切られ…

アマルティア・セン『アイデンティティと暴力:運命は幻想である』勁草書房

アイデンティティと暴力: 運命は幻想である作者:アマルティア・セン勁草書房Amazon 期待感を抱かせるタイトルなんだけど,本書の主張はそれに尽きる。つまり「単一のアイデンティティに人間を押し込めること(=人間の矮小化)が,国家間とか宗教観の紛争に…

ジャック・チャロナー『ATOM:世界で一番美しい原子事典』SBクリエイティブ

ATOM 世界で一番美しい原子事典作者:ジャック・チャロナーSBクリエイティブAmazon たしかにビジュアルがふんだんに使われてはいるけれど,〈世界で一番美しい〉は言いすぎじゃない? というか,本のタイトルには景表法が適用されないんですね。 429.1 ATOM :…

シャロン・バーチュ・マグレイン『異端の統計学ベイズ』草思社

異端の統計学 ベイズ作者:シャロン・バーチェ・マグレイン草思社Amazon 〈異端の統計学〉ねぇ……。センセーショナルな邦題をつけたかったのかもしれないけど,ちょっと違うと思うんだよな。 原題は "The Theory That Would Not Die: How Bayes' Rule Cracked …

ローレンス・ワインシュタイン, ジョン・A・アダム『フェルミ推定力養成ドリル』草思社(草思社文庫)

文庫 フェルミ推定力養成ドリル (草思社文庫)作者:ワインシュタイン,ローレンス,アダム,ジョン・A.草思社Amazon 自分がコンサルファームの面接を受けているときにこの本が世に存在していたらーーしていたのかもしれないけどーー熟読していたかもしれないし,…

小川豊和『新みんなのカーリング:公益社団法人日本カーリング協会オフィシャルブック』学研教育出版

新 みんなのカーリング学研プラスAmazon 初心者向けのカーリング指南書なんだけど,それ以上に内容がてんこ盛りだった。 なんせ冒頭が「ソチオリンピック特集」。日本代表決定戦から世界最終予選まで,オリンピック出場までの道のりを追うんだけど,その筆圧…

ケネス・ウォルツ『人間・国家・戦争:国際政治の3つのイメージ』勁草書房

人間・国家・戦争: 国際政治の3つのイメージ作者:ケネス ウォルツ勁草書房Amazon 『国際紛争』*1で引用されていたやつ。戦争の原因を〈個人〉〈国家〉〈国際システム〉という3つの〈イメージ〉に体系化して考えようというのを主張したもの。含蓄深い・味わい…

ブレント・ゴールドファーブ, デヴィッド・カーシュ『テクノロジー・バブル:なぜ「熱狂」が生まれるのか(生まれないのか)?』日経BP

テクノロジー・バブル なぜ「熱狂」が生まれるのか(生まれないのか)?作者:ブレント・ゴールドファーブ,デヴィッド・カーシュ日経BPAmazon いかにもビジネススクールで教える人が書いたっていう本。つまり,包括的で記述はしっかりしているが,面白くない。 …

井田良, 佐渡島紗織, 山野目章夫『法を学ぶ人のための文章作法』有斐閣

法を学ぶ人のための文章作法 第2版作者:井田 良,佐渡島 紗織,山野目 章夫有斐閣Amazon 法を学ぶ人のための文章作法作者:井田 良,佐渡島 紗織,山野目 章夫有斐閣Amazon 読んだのは初版の方。「法的文章以前に普通の日本語の文章を書くのもままならない」的な…