Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

社会科学 Social sciences

クルーグマン『International Economics: Theory and Policy, Global Edition』Kindle版が無料

Twitterで見かけた話題ですが,クルーグマンの『International Economics: Theory and Policy, Global Edition』第11版のKindle版が,なぜか無料。今だけなのか永久になのかは分かりませんが,「同時に利用できる端末数: 出版社からの制限により、この本を同…

地政学について知りたい

地政学とは Wikipediaによりますと,地政学とはこう定義されています。 地政学(ちせいがく、英: Geopolitics:ジオポリティクス、独: Geopolitik:ゲオポリティク、仏: Géopolitique:ジェオポリティク)は、地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経…

逢阪まさよし, DEEP案内編集部『「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住みたくない街』駒草出版

これもたしかTwitterでその存在を知った本です。いやー,世の中に知らないことっていっぱいあるんですね……。ボリュームが大きいので一字一句は読んでないですが,眺めるだけでもお腹いっぱい,土地を見る目が変わりました。 「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住…

『How Google Works:私たちの働き方とマネジメント』日本経済新聞社(日経ビジネス人文庫)

文庫になったので,ようやく読みました。で,期待通り面白かったです。 How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス) 私たちの働き方とマネジメント (日経ビジネス人文庫) 作者: エリック・シュミット,ジョナサン・ローゼンバーグ,アラン・イーグル,ラリー・…

森本祐司,松平直之,植村信保『経済価値ベースの保険ERMの本質』きんざい

キャピタスコンサルティングの御三方による新刊です。 経済価値ベースの保険ERMの本質 作者: 森本祐司,松平直之,植村信保 出版社/メーカー: きんざい 発売日: 2017/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 保険ERM(Enterprise Risk Management)…

近藤康史『分解するイギリス:民主主義モデルの漂流』筑摩書房(ちくま新書)

2年3ヶ月間のイギリス滞在中に,スコットランド独立とEU離脱とふたつのレファレンダムを目の当たりにすると,否が応でもイギリスの政治あるいはそのシステムに興味を持たざるをえなかったわけで,改めてこんな本を手に取ってみました。 分解するイギリス: 民…

田崎史郎『安倍官邸の正体』講談社(講談社現代新書)

安倍官邸の正体 (講談社現代新書) 作者: 田崎史郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/12/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る 財務官僚は極めて優秀であり,議員会館を回って議員とよく話している。その優秀さと熱心さにおいて,他の省…

ERMのコアは経済資本モデリングである!

とは言い切れないのが実務だと思うのですが,先日とある再保険会社のERMセミナーに参加しまして,その話の中心に経済資本モデリングがガッチリと置かれていたのが,とても興味深く思えました。 ERMというと「いろいろやらなきゃいけない,でも何からやってい…

生命表が l_x = 100000 から始まるわけ

実際の理由はわかりませんが。 Life Contingency の本を読んでいてふと思ったんですが,USとかUKの場合,Sum Insured が100,000ドル/ポンド(日本円だと1千万)という桁になるので,生命表が l_x = 100000 から始まっていると計算がしやすいなぁと。 サリー…

最近の読書を通じて思ったこと|主に「反権力の権力化」ついて

イントロダクション 「25歳のとき左翼にならない人には心がない。35歳になってもまだ左翼のままの人には頭がない。」とウィンストン・チャーチルが言った,というのは間違いらしく,実際にチャーチルが言ったのは「20歳までに自由主義者でなければ情熱が足り…

金融庁における職員の募集(ちょっと前の話)

今年の6月28日付で金融庁のサイトにこんな募集が掲載されて,いつのまにかなくなっていたけれど,果たしてどんな人が採用されたのでしょう。 平成28年6月28日募集番号(28総02) 職員の募集 職種 金融庁における国際関連業務に従事する職員(課長補佐級/係…

Paul Embrechts "Risk Management: Then, Now and Tomorrow":第5世代のアクチュアリーとは

日本アクチュアリー会「平成28年度第4回例会」の資料だそうでして…… Paul Embrechts "Risk Management: Then, Now and Tomorrow"http://www.actuaries.jp/lib/meeting/reikai28-4-siryo.pdf バンキング・インダストリーを含めてのファイナンシャル・リスク・…

アクチュアリーとデータサイエンス - The CAS Institute の発足を今さら知った

CAS の "Future Fellow" というブログの最新エントリーは,アクチュアリーとデータサイエンス(あるいはデータサイエンティスト)との関係に触れる,ちょっと興味深いものでありますが,その中で「The CAS recently announced a partnership with The Instit…

メモ "R in Insurance 2016 Programme"

出席してみようと思っていますが,ひとまずメモ。 R in Insurance conference at Cass Business School in London, 11 July 2016http://www.r-bloggers.com/r-in-insurance-2016-programme/ Agenda [09:00 - 10:00] Keynote 1: (New) Challenges in Actuaria…

[論文]"Analyzing The Disconnect Between The Reinsurance Submission And Global Underwriter's Needs"

CASとIFOAとのワーキンググループが発表したレポート。再保険のサブミッションに含まれている情報と,再保険アンダーライターがプライシングに求める情報とのあいだには,開きがある。そのアンダーライターのニーズを理解し,適切な情報を提供することで,最…

南アフリカのアクチュアリー会正会員は,2015年現在で1091人

IAA SEPTEMBER 2015 NEWSLETTERhttp://www.actuaries.org/LIBRARY/Newsletters/2015_September.pdf CERA保有者は42人だとか。 生保・年金部門で51%,13%がショートターム(損保)分野に関わる。 南アフリカの人口は2015年推定で約55mnですよ(ソース)。

Actuarial Post "Aon's 7 emerging risk opportunities for insurance growth”

Actuarial Post "Aon's 7 emerging risk opportunities for insurance growth”http://www.actuarialpost.co.uk/article/aon----039s-7-emerging-risk-opportunities-for-insurance-growth-8522.htm The seven key emerging risks identified by the report c…

[論文]ETH "The Loss Given Default in Credit Insurance: Summary"

ETH "The Loss Given Default in Credit Insurance: Summary"http://www.cs-pml.org/images/document/CS-PML-Summary-2008-09-23.pdf (Abstract)The present PML study investigates the loss given default (LGD) in the trade credit insurance market for…

CAS (Casualty Actuarial Society) Admission Process

http://www.casact.org/admissions/process/ CASのAssociateになるには,以下の要件を満たす必要がある。 Validation by Educational Experience (VEE) VEE-Corporate Finance VEE-Economics SOAでもVEEはあるけれど,CASのAssociateとしては以上のふたつ(A…

USのアクチュアリー試験の概要を知るならこれで十分|Willyの脳内日記 "米国アクチュアリーについて"

「アメリカ在住の駆け出し大学教員による留学・研究・生活情報、日米社会の考察」と謳っていらっしゃるブログ「Willyの脳内日記」に,「米国アクチュアリーについて」と題したエントリーが掲載されました。 「去る冬学期にアクチュアリー関連の講義を受け持…

SOAのウェブサイトが 2015 Communicator Award of Excellence を受賞|SOA

だそうでございまして ……。 2014年12月にリニューアルされましたが,確かに新しいSOAのサイトはナビゲーションが分かりやすく,かついわゆる「レスポンシブ」な作りっていうんでしたっけ,ブラウザの横幅に応じて表示が動的に変化するという作りになりました…

SOAで生保数理に相当する Exam MLC (Models for Life Contingencies) を受験しました|その内容と感想など

こんど何の試験を受けるのかって同僚に訊かれて,「Life Contingenciesだよ」って答えると,だいたい薄ら笑いを浮かべられて「あーご愁傷さま」みたいな表情をされるんですが,それはひとえにみんな損保が専門だからであって,私は日本の試験で生保数理を受…

アクチュアリーの給与マトリックス|DW SIMPSON

分野別(Casualty, Health, Life, Pension)× 年数別 × 合格した試験科目数別のマトリックスになっています。たぶん単位は USD thousands。 http://www.dwsimpson.com/2014_Actuarial_Salary_Survey.pdf なので例えば「損保アクチュアリーで経験が3-5 yrsでA…

中国の保険業界事情と規制(C-ROSS)について

中国保険業界事情と規制 CASから2ヶ月に1冊届けられる『actuarial review』という冊子に,中国の保険業界事情と規制(C-ROSS)について書かれていた論考があった。 著者は,Bo Huang。FCASで,KPMGチャイナのシニア・アクチュアリアル・マネージャー。北京を…

イギリスでのアクチュアリーの労働市場

小ネタ。イギリスでのアクチュアリーの労働市場がどんなものか,簡単に調べてみます。見たのは以下のサイト。 Actuarial Jobs in Londonhttp://www.theactuaryjobs.com/jobs/greater-london/ たとえば,こんなポジション Capital Modeling Actuary Sector Li…

RMSとワールドカップ,テロ保険について|The RMS Blog

RMS and the FIFA World Cup: Insuring Against Terrorismhttp://www.rms.com/blog/2014/07/16/rms-and-the-fifa-world-cup-insuring-against-terrorism/ As we reflect back on this year's World Cup, which wrapped up without interruption after German…

IFoAの Mutual Recognition について|IAJ, SOA, CAS などとの資格の相互認定制度

IFoAのMutual Recognition IFoA(Institute and Faculty of Actuaries,イギリスのアクチュアリー会)の Mutual Recognition制度について調べています。「Mutual Recognition」とは日本語に訳すなら「(資格の)相互認識」で,例えば「日本のアクチュアリー…

石井隆『最後のリスク引受人:知られざる再保険』保険毎日新聞社

この本を手にしたわけ 私の仕事に直接関わる,再保険のお話でございます。読まないわけにはいきません。 最後のリスク引受人―知られざる再保険 作者: 石井隆 出版社/メーカー: 保険毎日新聞社 発売日: 2011/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 2回 こ…

Amlinとオックスフォード大学がシステミックリスクモデリングを共同研究

Amlin and Oxford University launch major research project into the Systemic Risk of Modellinghttp://www.amlin.com/media/press-releases/2014/11-2-2014.aspx The use of models by the insurance industry has contributed to a greater understandi…

寺澤辰磨「中南米経済の真実」

抜粋 一方のアルゼンチンは,現在急激な通貨切り下げ圧力を受け経済は停滞しているのに対し,コロンビアの通貨は安定し経済も良好に推移しています。 両国の経済政策の結果を比較するには,まず,第2次世界大戦後の国連ラテンアメリカ経済委員会(ECLAC)が…