Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

Eric Helms, Andrea Valdez, Andy Moragn『肉体改造のピラミッド トレーニング編』AthleteBody

Rippetoe『スターティングストレングス』と併せて読めば,いい感じ。

Rippetoeのは良くも悪くも彼の個性が前面に出てて彼の口調で物語られているけれど,こちらは中立的・客観的なスタンスで,よく構成が練られていると感じた。一方でRippetoeのは各種目のやり方について事細かに説明がなされているけれど,こちらはそういうのはない。あくまで〈考え方〉を伝えるための本だから,それはしょうがないんだけど。

もう少しRippetoeとの対比をつづけると,Rippetoeは思想的にもマッチョで,「とにかく週3でトレーニングしろ,よっぽどのことがないかぎり休まないよな,お前」みたいな口調だけど,こちらは「トレーニングでいちばん大事なのは続けることですよね,そのためには柔軟性も大事ですよね」って感じ。そしてRippetoeは,「ちゃんとトレーニングしてちゃんと牛乳飲んでちゃんと休んでれば,毎回挙上重量は上がるだろ」ってスタンスだけど,こちらの本はプログラムの組み方(レップ数とセット数)にもいろんな考え方があることを教えてくれる。

個人的なことを言えば,Rippetoeのメソッドに従ってトレーニングを初めて,ちょうど伸び悩んでいたころだったので,そんなタイミングでこの本に出会えたのは僥倖だ。