Dribs and Drabs

ランダムな読書歴に成り果てた

ダニエル・カーネマン, オリヴィエ・シボニー, キャス・R・サンスティーン『NOISE:組織はなぜ判断を誤るのか? 上』早川書房

NOISE 上 組織はなぜ判断を誤るのか?作者:ダニエル カーネマン,オリヴィエ シボニー,キャス R サンスティーン早川書房Amazon 「人間の判断にはノイズとバイアスがある」ということで,そのノイズに焦点を当てた本。冒頭に例として出てくるのは,裁判…

Mark Rippetoe『スターティングストレングス』医学映像教育センター

スターティングストレングス作者:Mark Rippetoe株式会社医学映像教育センターAmazon Starting Strength (English Edition)作者:Rippetoe, MarkThe Aasgaard CompanyAmazon 原書では第一章の出だしが「Physical strength is the most important thing in life…

トーマス・L・フリードマン『ベイルートからエルサレムへ:NYタイムズ記者の中東報告』朝日新聞社

ベイルートからエルサレムへ―NYタイムズ記者の中東報告作者:トーマス・L. フリードマン朝日新聞Amazon こんどレバノン人を採用するって言ったら韓国人の同僚から勧められたのが,この本。目からウロコが何枚落ちたことか。 イスラエルとレバノンの共通点は,…

ニコラス・ハンフリー『喪失と獲得:進化心理学から見た心と体』紀伊國屋書店

喪失と獲得―進化心理学から見た心と体作者:ニコラス ハンフリー紀伊國屋書店Amazon どうしてこの本を読もうと思ったのか覚えてないし,読んだあともこれが何だったのかよく分からない。進化心理学者が心と体とかについて書いたエッセイを集めたものなんだけ…

リチャード・ニクソン『指導者とは』文藝春秋(文春学藝ライブラリー)

指導者とは (文春学藝ライブラリー)作者:リチャード ニクソン文藝春秋Amazon どうしたことか「ニクソンがビジネスリーダーの資格について書いたもの」という先入観があって,しかし読んでみたら全然違うことが分かり――チャーチルとかドゴールとかマッカーサ…

中村圭志『教養としての宗教入門:基礎から学べる信仰と文化』中央公論新社(中公新書)

教養としての宗教入門 - 基礎から学べる信仰と文化 (中公新書)作者:中村 圭志中央公論新社Amazon 包括的でコンパクト。冷めた視線で宗教を熱く見る。まさにこんな本を読みたかった,という感じ。 本書が想定している読者は,宗教に関心はあるのだが,別に信…

大鹿靖明『金融庁戦記:企業監視官・佐々木清隆の事件簿』講談社

金融庁戦記 企業監視官・佐々木清隆の事件簿作者:大鹿靖明講談社Amazon まぁこういうお話は〈痛快〉ですよね。〈金融庁戦記〉っていうメインのタイトルはあとづけで,本質は〈佐々木清隆の事件簿〉。この異色の人物に焦点を当てているのだが,著者があとがき…

マルコム・グラッドウェル『天才!成功する人々の法則』講談社

天才! 成功する人々の法則作者:マルコム・グラッドウェル講談社Amazon 〈天才〉についての話だけが出てくるわけではないし,〈成功する人々〉の話だけが出てくるわけでもない。そういう意味でこの邦題は徹頭徹尾ずれているけれど,原題も『Outliers: The Sto…

前田健太郎『市民を雇わない国家:日本が公務員の少ない国へと至った道』東京大学出版会

市民を雇わない国家: 日本が公務員の少ない国へと至った道作者:前田 健太郎東京大学出版会Amazon 2015年のサントリー学芸賞〔政治・経済部門〕受賞*1で,非常にまっとうな学術書。「博士論文…に大幅な加筆・修正を施したもの」というだけで,どのような本か…

ダニ・ロドリック『グローバリゼーション・パラドクス:世界経済の未来を決める三つの道』白水社

グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道作者:ダニ ロドリック白水社Amazon 〈訳者あとがき〉に内容がサマライズされていて,それを読んだら「もういいかな」って気分になった。いわく, 本書の核となるアイデアは,市場は統治な…