最近ヒマだし,昔習ったフランス語を再度勉強しようかと思っていて,何がいいかなと漁っているんだけど,
これ,「アテネ・フランセ責任編集」っていうのが,やっぱり信頼感をぐっと高めていると思うんですよね。
「本書の特徴は発音の解説が詳しいことと,文法項目をかなり限定していること」のふたつだと自ら述べているように,ほんと発音(個々の単語をしっかりと発音することと,文全体をフランス語っぽく発音すること)に重点を置いていて,
「発音などは通じればよい」という態度の人の学習は,必ず伸び悩みます。
と,一刀両断。カタカタで読み方がふられている本ってあまり信頼したくないんだけど,「本書では,初学者の便宜のためにフランス語に振り仮名を振ってありますが,振り仮名も発音記号もあくまで補助手段にすぎません。片仮名を読む癖をつけずに,つづり字と音声の発音が直接結び付くように心掛けましょう」と,しっかり書かれている。これで信頼感はさらに高まった。
文法に割かれているページはほんと少ないんだけど,
本書の扱う文法項目が少ないのは,常に発音練習と並行して基本的な事柄を確実に身に付けていただきたいからです。あまりに多くの文法項目を詰め込んでも,結局はすぐに忘れてしまい,入門を何度もやり直すことになりがちです。頭で理解するだけでなく,音とともに体で覚えてこそ文法は自分のものとなるのです。
ということで,個性的かつ芯のしっかりと通った良書のように思える。
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