2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧
数学に魅せられて、科学を見失う作者:ザビーネ・ホッセンフェルダーみすず書房Amazon 裏表紙の紹介文が見事に本書の内容をサマライズしていると思う。 物理学の基礎領域では30年以上も,既存の理論を超えようとして失敗し続けてきたと著者は言う。実験で検証…
そのふるえ・イップス 心因性ではありません作者:平 孝臣法研Amazon タイトルの通りで,一般的には心因性だと思われているイップスは外科手術で治療できるんですよって話で,その手術もいくつかのやり方があるんですよ,という話。 ゴルフでイップス気味のわ…
考える練習作者:保坂 和志大和書房Amazon 『ニヒリズムとテクノロジー』を読んで,「大人になったら誰しも自分の好きな哲学者をひとりぐらい持っているもんだと思っていたけどそうじゃないってことに気づいた」みたいなことを保坂さんが言ってたのを思い出し…
命に〈価格〉をつけられるのか作者:ハワード・スティーヴン・フリードマン,Howard Steven Friedman慶應義塾大学出版会Amazon 私たちの多くは,常に自分の命に価格がつけられていることに気づかずに暮らしている。私たちの重要な決定の多くが,命の価値の計算…
日本の原子力施設全データ 完全改訂版 「しくみ」と「リスク」を再確認する (ブルーバックス)作者:北村行孝,三島勇講談社Amazon 第1部が「原子力発電の基本を知る」,第2部が「日本の原子力施設データ」,第3部は「原子力事故にどう備えるか:放射線防護から…
ニヒリズムとテクノロジー作者:ノーレン・ガーツ翔泳社Amazon 非常に読みごたえのある本であった。1行ごとに読みごたえがあった。 本の冒頭で編集部が丁寧にまとめてくれているように,第1章は本書の全体像を記し,第2章と第3章は,本論に入る前に哲学的な基…
昆虫とあそぼう作者:とだ こうしろう戸田デザイン研究室Amazon 図鑑っぽいんだけど「図鑑」とはひと味違う。著者の語り口が,著者と読者との距離を縮めている。 486 昆虫とあそぼう (戸田デザイン研究室): 1989|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
1から100までのえほん戸田デザイン研究室Amazon 数の概念が身に付くという点で大変よろしい本なんだけど,子供が「一緒に数えよう」って言って,70とか100とかまで数を数えさせられるのは,けっこう疲れる。 1から100までのえほん (戸田デザイン研究室): 198…
学習まんが ドラえもん ふしぎのサイエンス 恐竜のサイエンス (小学館 学習まんがシリーズ)作者:藤子・F・不二雄小学館Amazon ドラえもんっぽいお話の中に,恐竜に関する知識が過不足なく詰まってる。 457.87
HOW TO KICKS RESTORE スニーカーレストアブック作者:CUSTOMIZE KICKS MAGAZINE編集部グラフィック社Amazon ジャンクに近い過去の名作スニーカーを,レストアして甦らせる。「ソールスワップ」といって,古いアッパーに新品のソールを持ってきてそれらを合体…
禍いの科学 正義が愚行に変わるとき作者:ポール・A・オフィット日経ナショナル ジオグラフィック社Amazon 原題は『Pandora's Lab: Seven Stories of Science Gone Wrong』。「パンドラの箱」とはよく言うけれど,この本によると, ギリシャ神話の神,プロメ…
ナンバ走り (光文社新書)作者:矢野 龍彦,金田 伸夫,織田 淳太郎光文社Amazon これも懐かしくて,図書館で借りて再読してみた。出版時(2003年)は自分も古武術的な身体運用法,特に甲野善紀がいうような予備動作のない動き,「捻らず」「うねらず」「踏ん張…
不老不死ビジネス 神への挑戦 シリコンバレーの静かなる熱狂作者:チップ・ウォルター日経ナショナル ジオグラフィック社Amazon 壮大すぎる,しかも現在進行形のテーマということで,この本もスナップショット的なものにならざるを得なかったし,結論めいたも…
基礎からわかる! 中長距離走トレーニング作者:櫛部 静二ベースボール・マガジン社Amazon いやぁもう,『確実に速くなるランニングの科学』なんて子供騙しに思えるほど,本格的で包括的で実践的。 城西大学男子駅伝部監督による本で,「本書は,陸上競技の中…
おばけのパンやさん作者:いちよんご教育画劇Amazon 絵柄(たくさんのオバケとたくさんのパン)と語感で楽しませるけど,それ以外になにかあるのかな。 726.6 おばけのパンやさん (教育画劇): 2021|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
からだはすごいよ! にょきにょきパッチンつめのひみつ少年写真新聞社Amazon おはなし仕立ての中に,つめの役割やらつめの切り方やらがまとめられていており,教育的。一緒に読んだ子供には「つめを噛むと,つめがきずつくしばいきんが入りやすくなるから,や…
うんことカラダ (健康のすすめ! カラダ研究所)作者:石倉 ヒロユキ偕成社Amazon こないだ台場のうんこミュージアムに行ってからというもの,子供がますますうんこに対してオープンになってきた(というか,何につけて「うんこ!」と叫ぶ)。 内容的には「こど…
古田式作者:敦也, 古田,正行, 周防太田出版Amazon 図書館で目に止まって,懐かしくて借りて読んだ。 自分がプロ野球観戦にハマって,スワローズにハマって,年に50試合ぐらい観に行ったのが2001年。この本の初版発行が同じ年の4月。すぐに買って読んだように…
確実に速くなる ランニングの科学作者:鈴木清和池田書店Amazon この本が優れているなと思ったのは「Part 7 どんなに走っても故障しない走り方を身に付ける」のところで,要するにランナーによくある故障(ヒザの外側が痛むとか腰が痛む)とかの原因と,それ…
目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)作者:伊藤 亜紗光文社Amazon はじめに,この本の存在を教えてくれた同僚YKに感謝。とっても面白かった。 分類的には「視覚障害者」にフォーカスした「社会福祉」の本ってことになるのかもしれないけど,…
数学ガールの物理ノート/ニュートン力学作者:結城 浩SBクリエイティブAmazon ここに書かれている内容をだいたい(幸運にも)把握していた自分にとっては,改めてこの「数学ガール」の文体で読んで得るものもなかったんだけど,たとえば自分の息子がそれなり…
ミズノ本 - 世界で愛される“日本的企業”の秘密 -作者:村尾 隆介ワニブックスAmazon とにもかくにも,ミズノ本に『ミズノ本』って名前をつけちゃう芸のなさね。 文中に何度も「僕が」が出てくるんだけど,だったら最初にこの著者が何者なのかを記すべきだと思…
戦争×漫画 1970-2020 (ビッグコミックススペシャル)作者:水木 しげる,松本 零士,滝田 ゆう,さそう あきら,浅野 いにお,高橋 しん,いましろ たかし,山上 たつひこ,三島 衛里子,石坂 啓,比嘉 慂,竹熊 健太郎,羽生生 純,あまや ゆうき,吉田 史朗,東陽 片岡,南 …
魚屋は真夜中に刺身を引き始める――鮮魚ビジネス革新の舞台裏作者:織茂 信尋ダイヤモンド社Amazon 東信水産代表取締役である著者による「魚屋の手前味噌な話」と言ってしまえばそれまでなんだけど,「業界の既存のビジネスモデルの限界と潜在的なチャンス」「…
百日紅 上 (ちくま文庫 す 2-8)作者:杉浦 日向子筑摩書房Amazon 百日紅 下 (ちくま文庫 す 2-9)作者:杉浦 日向子筑摩書房Amazon この作品を楽しめるほど,粋な人間でもなければ,江戸に思い入れもなく,気持ちの余裕もなかった。 726.1 百日紅 (筑摩書房): 1…
渋滞学 (新潮選書)作者:西成 活裕新潮社Amazon そうそう,わたしはこういうのが読みたかったんだよ! ↓こういうんじゃななくてね。 トム・ヴァンダービルト『となりの車線はなぜスイスイ進むのか?:交通の科学』早川書房 - Dribs and Drabs 著者がいうには…
作って遊ぶ! 忍者になるおもちゃ図鑑作者:木村 研,やまね あつし講談社ビーシーAmazon 息子が伊賀上野に旅行する前に,「予習」と称して図書館で借りた本。忍者が主人公の漫画仕立てで,その忍者の武器みたいなおもちゃを工作するための作り方がいっぱい載っ…
留年したどころか中退した自分には,ここに書かれていることが一字一句心に沁みるんだよな…。 留年について-カウンセリングルーム(京都大学) 高校生までは、留年(原級留置)は、全日制の普通科の高校であれば、たいていの学校においては1パーセントにも…
洋楽ロック史を彩るライヴ伝説 ウドー音楽事務所の軌跡を辿る作者:赤尾美香,ウドー音楽事務所シンコーミュージックAmazon あくまでウドー音楽事務所(が招聘したバンドのライブ)の歴史なんだけど,それがまあまあ日本の洋楽ロックライブ史になっているとい…
経営者こそ投資家である 企業価値創造のためのキャピタル・アロケーション (日本経済新聞出版)作者:手島直樹日経BPAmazon 著者の語り口がうまくて,415ページもあるのにどんどん読み進められる。理論とケーススタディーと引用(バフェットのがよく目につくけ…